「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第42節 福岡-徳島】「アビスパの一員として認められたという気持ち」/山ノ井拓己/鈴木惇

2020明治安田生命J2リーグ 第42節
日時:2020年12月20日(日)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/8,864人
結果:アビスパ福岡 1-0 徳島ヴォルティス
得点:[福岡]石津大介(16分)

◎山ノ井拓己選手(福岡);
Q:今日は待ちに待ったJリーグ公式戦デビューとなりました。メンバー紹介の時はすごく大きな拍手で迎えられましたが、どんな気持ちでピッチに立たれましたか?
「やっとアビスパの一員として認められたというか、一歩を踏み出せたという気持ちです」

Q:序盤に相手のシュートを2本、見事にセーブしました。今日のご自身のプレーはどのように見ていますか?
「今日、自分が出た理由というのはキックを買われてのことだったのですが、そこで全然、いいプレーができていなかったので満足はしていません。失点しなかったのは良かったですけれども、もっともっとやっていかないといけないなと改めて感じました」

Q:ここまでコツコツと積み上げてきたものが今日のプレーにつながったと思います。1枠に対して4人のGKがいる中で、日々、どのような想いを抱いてトレーニングを積んでこられたのですか?
「人事尽くすというか、自分が今できる最大のことをやり続けるということにフォーカスしてやってきたことが、今日の出場につながったのかなと思います」

Q:積み重ねてきている実感、手応えは感じていらっしゃいますか?
「今日、2本セーブした場面で、今までの自分だったら、勢いで突っ込んでしまったりしていたと思うんですけれども、冷静に、しっかりとボールを見て、相手のフォームを見て、ボールが来てからきちんと反応できたので、そこは練習で積んできたことが試合に活きたところだと思います」

Q:来年はJ1です。1試合だけではなく、もっと多くの試合に出ることを期待しているファン、サポーターの方も多いと思います。来シーズンに向けての意気込みを聞かせてもらえますか?
「今までJ2でなかなか試合に出ることができなかったんですけれども、J1で出場すれば、周りの目も、自分の評価も変えることができるので、その上のステージに近づけるチャンスがやってきていると思っています。ですから、今まで人事を尽くしてやってきたことを続けて、また来年は新たな課題も見つかると思うので、それを克服していきたいと思います」

Q:先ほどキックを買われての起用という話をされていましたが、対徳島というところで、山ノ井選手のキックをどのように活かしたいという狙いがあったのでしょうか?
「相手があまり守備が得意ではないというところで、まずは僕のキックで押し込んで、そこからのプレッシャーでボールを奪って得点するというのが狙いでした」

◎鈴木惇選手(福岡);
Q:大きな拍手に迎えられての登場になりました。今日がアビスパ福岡の選手として最後の試合になりましたが、どのような気持ちでピッチに立たれましたか?
「チームは今日、7点差以上で勝つことを目指していたので、それに少しでも貢献できるようにという想いでピッチに立ちました」

Q:今年は途中から出場機会も少なくなって、なかなか難しいシーズンだったと思います。その中で、1年間、どのように思いで過ごされていたのでしょうか?
「サッカーをやっている以上、競争はつきものですが、その中でも、最終的にチームの目標に対して、いかに自分が貢献するかというところが大事だと思っていました。試合に出て結果を出すということはなかなかできなかったですけれども、試合に出られないのであれば、試合に出るために自分自身がレベルアップすることがチーム力の向上につながると思っていたので、出られない悔しさはありましたけれど、一喜一憂せずに、1日、1日、成長できるように考えて過ごしてきました」

Q:そんな姿を見ていた前選手が、鈴木選手、城後選手の態度に助けられたと言っていました。
「そういうふうに言ってもらえることは嬉しいですし、取り組みに関しては、自信を持って次のチームでも続けていきたいです」

Q:チームは5年ぶりにJ1昇格を決めました。それについては、どのように捉えていらっしゃいますか?
「素晴らしいことですし、自分がJ1でアビスパのエンブレムを付けてプレーすることはできませんが、みんなが活躍する姿を応援していきたいなと思っています」

Q:小学校の頃から長く在籍していますから、何か一つというのは難しいとは思いますが、敢えてお聞きします。ここまで一番印象に残ったことを聞かせてください。
「ちょっとどれか一つというのはかなり難しいですし、あくまでも僕は前を向いていたいので、今は振り返りたくはないです」

Q:他のチームでのプレーを目指すということですが、まだこれからやれるという想いを聞かせてください。
「気持ちとしては、まだまだやれるという自信を持っていますし、どこかオファーをくれれば、現役にこだわってプレーして自分自身の価値は証明できると信じています。同時に、力がなかったからこういう結果になったということもしっかりと受け止めて、チームとしてはいい形で終われたんですけれども、自分の課題というのにしっかりと目を向けて、次のチャンスをもらえた時に、選手としての価値を出せるようにやっていきたいです」

Q:試合終盤のフリーキックの場面で、前選手がキャプテンマークを渡してくれるシーンがありました。あの時に感じたことを伺ってもいでしょうか?
「素直に嬉しかったですね。だから決めなくてはと思いましたし、でもそこで決められないのがと自分の実力で、結果的に7点差付けることに貢献できませんでした。でも、自分としては、チームメイトがああいう気づかいをしてくれたことは非常に嬉しかったです」

Q:あのフリーキックの場面では、角度的には右利きのエミル選手が狙うのかなと思っていましたが、あそこでボールを置いたのは、最後に何とか決めたいという想いだったのでしょうか?
「はい、そうですね。結果を残したかったですし、スコアは1-0で、時間帯的には、あそこから6点取るのは可能性としては低かったかもしれないですけれども、チームとして7-0以上を目指していたということで、その姿勢を自分も持っているということを示したかったからです。決められれば一番良かったんですけれども、入らなかったのは今の自分の実力かなと思います」

Q:ちなみにどのコースを狙ったのでしょうか?
「最終的にはニアサイドを狙っていました。入らなかったから言い訳になってしまうんですけれども、いろいろと頭の中で考えてしまって、カミが、つい最近、同じように角度からニアに決められているとか、角度がないからファーに蹴っても面白いんじゃないかとか、いろいろと考えすぎてしまいました。その辺も含めて力不足で、今すぐにでも練習したいくらい悔しかったです」

Q:最後にサポーター席の前でマイクを持って話されていましたが、どんなことを話していたのでしょうか?
「寒い中でずっと待っていてくれたので足を運びました。みなさんが支えてくれたおかげで昇格できたということと、来シーズンは自分はいませんけれども、チームの後押しをしっかりとお願いしますということを伝えました」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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