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「football fukuoka」中倉一志

【レポート 天皇杯2回戦 福岡-鹿児島】前半は鹿児島のリズムも終わってみれば6-0の大勝。力の差を見せつけて順当勝ち

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 2回戦
日時:2021年6月9日(水)18:00キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/1,224人
結果:アビスパ福岡 6-0 鹿児島ユナイテッドFC
得点:[福岡]杉本太郎(34分)、ジョルディ クルークス(66分)、山岸祐也(71分)、ジョルディ クルークス(75分)、山岸祐也(78分、90+3分)

アビスパ福岡は9日、ホーム・ベスト電器スタジアムで行われた天皇杯2回戦で鹿児島ユナイテッドFCと対戦。J1クラブを倒そうとモチベーション高く戦う鹿児島の前に前半はリズムが刻めないアビスパだったが、34分に杉本太郎のゴールで先制。後半は運動量が落ちた鹿児島相手に主導権を奪回。山岸祐也のハットトリックをはじめ5得点を挙げて3回戦進出を決めた。アビスパは7月7日、天皇杯3回戦でサガン鳥栖と対戦する。

リズムをつかめない中でも先制
例年のように県代表チームがJ1、J2のチームを破るジャイアントキリングが起こることで知られる天皇杯。敗れればすべてが終わる一発勝負のトーナメント戦で行われる大会の難しさは独特なものがある。この日も立ち上がりにリズムを刻んだのは鹿児島。4-2-3-1のシステムから、全員が積極的にスペースに顔を出し、ボールを受け、ボールを捌き、リズミカルにボールを動かしてチャンスを作る。

アビスパがひやりとさせられたのは2分、30分のシーン。いずれも決められてもおかしくないシーンだったが、最初のピンチはゴール前に飛び込んだ鹿児島の選手が一歩届かず。残るシーンは永石拓海がファインセーブで凌いだ。
だが、アビスパもやられてばかりいたわけではない。一発勝負のトーナメント戦で何よりも重要視されるのは結果。細かなミスが多く、らしくない戦いを続けながらも、チャンスの数は鹿児島と変わらなかった。

そしてアビスパの先制点が生まれたのは34分。フアンマからの縦パスを受けて右サイドの深い位置へ走りこんだ湯澤聖人がクロスボールを送ると、ファーサイドから中へ走りこんできた杉本太郎が右足ボレーでゴールネットを揺らした。その直後の39分には、ロングボール1本でゴール前に飛び出した山本駿亮(鹿児島)に、GKとの1対1からシュートを打たれたが、ここも永石がファインセーブ。アビスパは1点リードで前半を折り返す。

ゴールラッシュで鹿児島を突き放す
後半の立ち上がりも前へ出るのは鹿児島。しかし、時間の経過とともに運動量が落ちていく。「自分たちがボールを持ったところから、オフザボールの動きだったり、前半と比べて明らかに悪くなっていたのは感じていたが、その中で修正できなかった」と振り返るのは中原秀人(鹿児島)。そしてアビスパが次第に力の差を見せていく。アビスパの2点目は66分。ゴール前に飛び込んだフアンマが倒されて得たPKをジョルディ クルークスが確実に決めた。そして、ここからゴールラッシュが始まる。

71分、クルークスの鋭いクロスに山岸が頭で合わせて3点目。続く75分には、金森健志、輪湖直樹のコンビネーションで左サイドを突破し、輪湖のクロスにクルークスが中央で合わせて4点目。そして5点目が生まれたのはその直後の78分。左サイドからのCKに中央でフリーになっていた山岸が左足で合わせる。そして締めくくりは90+3分。中央へドリブルで持ち込んだ重廣卓也がボールを落とすと、それを待っていたのは山岸。左足インサイドで冷静に流し込んだ。

いいリズムで試合を進めながら、終わってみれば6失点の結果に大島康明監督(鹿児島)は「サッカーというのは90分+アディショナルタイム、トータル1試合というもので結果が出るという中で、本当にJ1との力の差というものを見せつけられた」とコメント。前半戦のいくつかのチャンスを決めきれず、そして失点を重ねた試合を「最後に決めきる、決めさせない、そしてトータルとして最終的なスコアで上回るという部分の、したたかさであったり、ゲーム巧者というところを痛感した」と試合を振り返った。

力の差を示した一戦
一方の長谷部茂利監督は、試合の入りが悪かったことや、攻撃に転ずる際に細かいミスが続いてリズムが掴めなかった前半を「絵をかけていない場面もあったし、コントロール、パスの少しのずれ、ミスがあった。そこは修正しなければいけない」としながらも、最終的に力の差を見せた試合を「天皇杯は何が起こるか分からないという厳しい試合が展開されており、我々も特に前半はそういう形だったが、その中で攻撃のところでいくつか良い形を出せて、それを得点までつなげられたので非常に良かった」と振り返った。

印象に残るのは、この日5得点に絡んだクルークスと、ハットトリックを達成した山岸の活躍。シーズン途中から合流したクルークスが、ここへきてその実力を存分に発揮しだしたことや、中断前にややコンデイションを落としていた山岸が本来の力を取り戻しつつあることは、19日から再開するリーグ戦に向けての好材料。天皇杯を挟んだ3週間のリーグ戦中断期間を有意義に過ごせていることが窺える試合でもあった。

[中倉一志=取材・文・写真]

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