「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第22節 横浜FM-福岡】「中断期を経て次の再スタートに向けて良い材料になった」/松永英機

2021明治安田生命J1リーグ 第22節
日時:2021年7月10日(土)18:03キックオフ
会場:ニッパツ三ツ沢球技場/4,873人
結果:横浜F・マリノス 2-0 アビスパ福岡
得点:[横浜FM]オウンゴール(22分)、オナイウ阿道(28分)

◎松永英機監督(横浜FM);
「中断期に入る前のラストゲームということで、とにかく勝利をものにしようと、試合をものにしようということで挑みました。前半、クロスから、オウンゴールにはなりましたけれども、クロスから2点取れたというのは非常に良かったと思います。折り返して後半に臨んだ試合でしたが、相手もメンバーを代えたり、前にパワーをかけてきた中で、我々としては決定機の中で3点目が取れなかったことで、ゲームが次第に難しくなりました。一つは、この梅雨の天候で雨天がずっと続いてきている中での久しぶりの好天に恵まれたということで気温が高くなったことで、コンディション的には選手はきつかったのかなと。そういう中でもタフに最後まで戦ってくれたので、この勝点3というのは、中断期を経て、次の再スタートに向けて良い材料になったのかなというふうに思います」

Q:試合の内容とは違うところなんですが、チアゴ選手の倒れたシーンのことについて聞かせてください。脳震盪については危険だということで、JFAが先導して啓蒙活動をしていると思いますが、最近、このチームでそういうケースが多くて、アウェイの鹿島戦で畠中選手が脳震盪で交代したりとか、先週の柏戦でも(前田)大然全選手が交代した後に脳震盪だと分かりました。彼(チアゴ)が「やる」と言っている気持ちも分かりますし、チームとして残したいというのも理解はできますが、やはり危険だったのではないかと思います。脳震盪に対する対処の仕方みたいなものは、どういうふうなものを意識されて考えてらっしゃるんでしょうか?クラブとしてというところで。
「選手の命は、もちろん第一に考えなければいけないことだと思いますし、あの状況の中で、ドクターの確認の下、選手の確認の下、やれるという判断を総合的にした中で、彼が最後までプレーできたということです。ハーフタイムにもいろんなテストを行った結果、やれるという判断に至ったので、彼は最後までやってくれました。ただ、そうは言っても、精密的に判断できたわけではないので、それは今後の様子を見ながら、メディカルの方で対応するということになるかと思います」

Q:脳震盪のリスクに関しては、その疑いがある段階で、やらせないという判断も、もちろんあったということでいいのでしょうか?
「難しい判断ですよね。ただやらせないというよりも、やれるという判断の方が割合としては大きかったと思うんですね。なので続行させたということです」

Q:ちょっと個人の評価になって恐縮ですが、オナイウ選手が代表から帰ってきてからも、引き続き良い状態が続いていて、最近、自信というか、プレーに余裕を感じるような状況です。動き出しも非常に良くて、自分にボールを呼び込むというか、オナイウ選手のところに出れば(点が)取れるだろうなという強い動き出し、良い動き出しが見て取れます。最近のオナイウ選手を、どういうふうに評価されていますか?
「代表戦で結果を出して戻ってきて、最初の1、2試合はモヤモヤっとしたような感じがあったと思うんですけども、点を取ることによってよりご自信を深めて、前線で声を出しながら引っ張っているというリーダーシップを発揮してくれているので、非常に彼自身の成長も、見ていると窺えるのかなというふうに思います」

Q:リーダーシップみたいなところ、自分がチームを引っ張るんだというようなところは、特に最近になってという感じでしょうか?
「リーダーシップというのは、そもそもプロサッカー選手なら誰もが持っていなければいけない要素だと思うんですね。そのリーダーシップの発揮の仕方というのも様々だと思うんですよね。代表に行って自信をつけて帰ってきて、一つの経験をしながら、チームでも結果を出していくことによって、もちろんチームにもプラスになりますし、本人のモチベーションも非常に高いところがあったと思うんですよね。なので、そういう意味では、彼自身が今まで以上に努力をしているという姿勢が窺えるのかなと。その一つが、練習中だったり、試合中だったりで声をかける、そういったところが自信の表れとして出てきたのかなというふうに思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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