「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第22節 横浜FM-福岡】「何をしなければいけないのか。もう一度考えたい」/前寛之/北島祐二

2021明治安田生命J1リーグ 第22節
日時:2021年7月10日(土)18:03キックオフ
会場:ニッパツ三ツ沢球技場/4,873人
結果:横浜F・マリノス 2-0 アビスパ福岡
得点:[横浜FM]オウンゴール(22分)、オナイウ阿道(28分)

◎前寛之選手(福岡);
Q:後半は相手陣内でプレーする時間も増えて、ゴールにかなり近づくシーンありましたけれども、やはり前半の2失点が痛かったなという印象があります。どんなふうに今日の試合を振り返ってらっしゃいますか?
「マリノスさん相手に先制点というところは、ものすごく大事なものだったと思いますし、飲水タイム前と、その後の2失点というところは、やはりゲーム90分を通して、すごく響いたものだったと思います」

Q:守備のところは、どこか大きく悪いというわけではないと思いますが、ただ、失点シーンに限って、ちょっとあっさりといかれる印象があります。その辺はどんなふうに整理されていらっしゃいますか?
「今日の守備でいくと、どこからプレスをかけにいくのか、どういう強度でいくのか、どこを落としどころとして、自分たちが狙った中でボール奪いたいのかというところが、決まる場面と、決まらない場面があって、違うふうになったところが、失点シーンにつながった印象があります」

Q:先日監督が、強いマリノスに対して90分間チャレンジし続けるんだというお話をされてましたけれども、そういう意味では2点リードされた後もチャレンジし続けるというところは試合を通してやれたのではないかいう印象もあります。その辺りはいかがですか?
「2点取られても、残り時間の中で、どのような立ち振る舞いをして試合をできるかというところは、勝利を目指して変わらない姿勢を持ちながらやることが大事だと思います。ただ、2失点する前の自分たちの試合の強度、インテンシティというところ、ボールに対する質と強度、ボールを扱う質、取られたボールに対して、もう一度切り返すトランジションというところは足りなかった試合だったと思います」

Q:結果の出ない苦しい時期に差し掛かっていると思います。何か特効薬があるわけではないと思いますが、どんなことを大切にしなきゃいけないとお考えですか?
「もちろん、今やっていることを変える必要はないと思います。ただ本当に一から考え直直す必要があるところもあるので、自分たちの良さを出すために、何をしなければいけないのかというのは、もう一度考えて、次の試合にしっかりと向き合いたいなと思います」

Q:前半の上手くいかない時間帯、当然、相手が予想と違うとか、速さとか、強度とかに戸惑う試合というものは、当然あると思います。そういう時間帯をどう凌ぐかというところで、例えば、もっと思い切り長いボールを使って相手をひっくり返すとか、そういう工夫をもっとされるのかと思っていましたが、あの時間帯をどういうふうに凌ごうというイメージだったのでしょうか?
「押し込まれる時間帯が長いことを予想しながら、 ただ自分たちの色を出すために前からいきたいという想いがあって、ただいけないときに、どういったディレイの形を取るのかというところを、もう少しディフェンスライン、サイドハーフと話し合わなければいけなかったと思います。上手くいかないときに、中でどういう話し合いをしながら、自分たちの時間、相手の嫌な時間につなげていくかというところは、もう少しロングボールを多用しながら、一度裏返して前からまたいくというようなこともしても良かったと思いますし、改善策はもっといろいろあったのかなというふうに思います」

◎北島祐二選手(福岡);
Q:2点を追いかける大事な時間での出場になりました。監督からどんな指示を受けて、また、どんな意識でピッチに入られたのか教えてください。
「まず監督から言われたのは、積極的に行けということでした。最近、シュートをどんどん狙うということを練習で取り組んでいて、それが練習ではゴールにつながっていたので、そういった部分を出してこいと言われましたし、2点を追いかけていたので、1点取りにいこうという前向きな姿勢でゲームに入りました」

Q:志知選手へのスルーパスだとか、真ん中から持ち上がって、連携してゴール前まで持って行ったシーンとか、ご本人の良さが出たシーンもあったと思います。ご自身のプレーぶりについてはどのように振り返ってらっしゃいますか?
「最初は左SHでプレーしたんですけども、そこは自分の本職といいますか、自分のポジションなので、積極的にボールを受けて前を向いて、前に運ぶというのはできたと思いますが、もっとシュートを打てたらなと思っています。途中からボランチに入ったんですけども、そこではオープンな展開にもなっていて、なかなかボールを奪い切ることができない中で、もっと自分が球際を強くいくところだったり、ガチャってなったところで取り切るという部分では、ボランチとしての評価まだまだかなと思ってます」

Q:後半は相手陣内でプレーする時間が多く、ゴールに近づくシーンも増えましたけれど、結果としては無得点で敗戦ということになってしまいました。ゲーム全体は、どんなふうに振り返ってらっしゃいますか?
「やはり、前半は相手の速さ、上手さに圧倒されたという印象ですし、そこを何とか0で耐え切れていたら、後半、僕たちの持ち味である粘り強さからのカウンターで得点を狙うチャンスができたと思うので、やはり、序盤、前半の戦い方というのを、もっとチーム全体で共有していかないといけないかなと思っています」

Q:リーグ戦ですから、良いときも悪いときもあると思います。今は苦しい状況が続いていて、なかなか結果が伴ってこないというところで、こういうときこそ、北島選手や若い選手の力の見せ所ではないかと思います。その辺りは、どのように意識していますか?
「その通りで、あまり試合に絡めていない選手、僕だったり、若手の選手がもっとアピールしないといけません。今はエリートリーグもありますし、練習試合もたまにやっているので、そこで自分をアピールして、いかにリーグ戦に絡んでいけるのかというのが、今のアビスパ福岡の浮上のきっかけの材料になるかなと思っています」

Q:そのために、ご自身で考える課題みたいなものがあれば教えてください。
「やはりシュートに行く場面を増やすというのが今の課題かなと思っています。途中からであってもシュートを打たないとゴールは入らないですし、『こいつを出せば点を取ってくれる』と思ってもらえるためには、やはりシュート、スルーパスもそうですけれど、ゴールにつながるようなプレーというものが、まだ足りないかなと思っています」

Q:前半は、ファーストパス、セカンドパスのところが上手くいかなかったように思いますが、その辺で、ご自身が入った時には、どういうふうな問題意識や課題を持っていたのでしょうか?
「前半は守備に回る時間が多くて、なかなか僕たちがボールを持って休憩する時間というのがありませんでした。そこで奪ったときに1本、2本をつなげると一呼吸おけるので、そこをチームとしてもつないでいきたかったんですけれども、やはり、横浜の速さ、上手さに対応するだけになってしまいました。そこで奪った後を大事にしなければいけないなという話をしていた中で後半を迎えて、横浜といっても勢いは続かないので、ボールを奪った後につなげる場面が増えたんですけども、やはり前半の2失点が響いたかなと思っています」

Q:先ほどおっしゃっていましたが、シュートに持っていくためにも、ファーストパスはすごく大事になってくるし、二巡目になって相手のプレッシャーも激しくなってくるところで、具体的に、どのようにすればつながって、そこまで行けるようになると考えていますか?
「後ろ向きでボールを奪う回数というのが多いのですが、インターセプトで奪えれば、そのまま前に付けられるんですけれども、後ろ向きだと、キーパーを使って、またそこでプレッシャーを受けて蹴るという繰り返しになってしまいます。自分たちの前で奪いたいのですが、もっとFW、MFがコースを限定して奪いどころを作らないと、前向きでボールが奪えないので、そういった意味では、後からコーチングだったり、連携というものを、もっともっと高めていかないといけないかなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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