「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第28節 鹿島-福岡】「最後まで全員で戦えたことが勝利につながった」/フアンマ/山岸祐也

2021明治安田生命J1リーグ 第28節
2021年9月11日(土)18:04キックオフ
会場:県立カシマサッカースタジアム/無観客試合
結果:鹿島アントラーズ 0-3 アビスパ福岡
得点:[福岡]フアンマ(26分、41分)、山岸祐也(64分)

◎フアンマ選手(福岡);
Q:貴重な先制点、相手を突き放す2点目ということで勝負を左右する大きな2得点でした。それぞれ振り返っていただけますか?
「まず1点目を振り返ると、よく練習でやっていた形が出たと思います。綺麗な崩しから自分が呼んだ時に山岸が綺麗なパスをくれたので、それを決められて良かったと思いますし、チームとしてもああいう形で点が取れたことは大きかったです。2点目に関しては、今週のトレーニングで鹿島さんのサイドは狙いどころのポイントの一つとしでトレーニングしていましたし、サイド攻撃のところで練習通りの形で点が取れたことはチームとして良かったです。また自分自身も2得点でチームの勝利に貢献できたことは、すごく嬉しいことでした。2点リードのままハーフタイムに入って、後半もペースを緩めることなく最後まで全員で戦えたことが、この勝利につながったと思います」

Q:オリンピックでの中断が明けてから非常に好調です。その要因をどこに感じていらっしゃいますか?
「サッカーというものはいい時もあれば悪い時もあって、勝てない時期もありましたし、得点がなかなか取れない時期も続いたこともありました。けれども、自分たちはぶれることなく、自分たちの良さである前線からのプレッシングや、守備のところで全員で守る、団結して守る、団結して攻めるということをやってきました。直近で3連勝できているというのは一人ひとりの努力もそうですし、チームとしても全員でまとまって守備をしている、全員でまとまって攻撃しているというのが大きな要因だと思っています。残り10試合、終盤戦ではこれを継続しないといけないですし、チームとしても非常にいい時期を迎えているので、これを継続していければと思っています」

Q:川崎戦に勝ち、今日は強豪鹿島に勝って年間ダブルという結果になりました。上位チームに対して勝ったことで、終盤戦も勢いに乗って戦えるのではないでしょうか?
「J1のチームで簡単に勝てるチームは一つもないですし、その一方で、どの試合であっても勝つチャンスはあります。自分たちも川崎さんに勝って、彼らに初めてリーグで土をつけたことはチームの自信になりましたし、こうやってアウェイで伝統のある鹿島さんに勝ったということは、チームはもちろん、福岡にとっても大きなことですし、我々にとっての自信になりました。とはいえ、他の試合をなめてはいけません。どの試合も相手をなめたら勝てませんし、どの試合も決勝戦のような気持ちで戦わないと勝つことはできません。自分たちは引き続きぶれることなく、今日のような試合ができれば結果を出すことができるのではないかと思っています」

◎山岸祐也選手(福岡);
Q:とどめを刺す3点目、素晴らしいゴールでした。まずはあのシーンを振り返っていただけますか?
「カナ(金森健志)がクロスを上げそうだなというのが見えたので、自分の立っている位置とゴールを見て感覚でシュートしました。最近は、ヘディングのときにただ当てるだけではなく、来たボールよりも強く押し出すというか、インパクトを強くするというのを練習から意識していたので、それが形になったゴールかなと思います。嬉しかったです」

Q:鹿島が強豪であることは間違いないと思いますが、今日の試合では運動量では鹿島に勝って、勝負というところでは狙い通りの形で終えられたのではないかと思います。いかがでしょうか?
「ミーティングでも、シゲさんが球際だったり、運動量だったり、鹿島の選手は全員レベルが高いと言っていましたし、そこで負けないことが大前提で、1対1で負けないことはもちろん、チームとして全体的に負けなければ、少しずつ上回っていけば勝負は自分たちの方に転ぶとも言っていました。それが形になったと思います」

Q:アビスパにとっては今季初めての無観客試合になりました。アウェイの鹿島戦はサポーターのプレッシャーが非常に強いという印象がありますが、それがなかったというところで福岡にメリットがあったという印象はありますか?
「いや、自分の考えなんですけれども、アウェイの地でやるのはすごく楽しみにしていて、もちろん、大きな声援は自分たちを応援しているわけではなく鹿島さんを応援しているというのも分かっているんですけれども、その人たちがいないというのはさみしいというか、無観客でシーンとしていたので、お客さんが入った大勢の前で試合がしたかったなと自分は思いました」

Q:チームとしてはいつもと状況が違う中で、試合に入るにあたって心がけてきたことや、みんなで声を掛け合ってきたようなことはありましたか?
「チームで円陣を組む時もそうなんですけれども、『声が聞こえる』とみんな言っていて、だから声を出してみんなで修正、修正していこうと全員から声が出ていました。声が通るということを上手く使えたかなと思います」

Q:ウォーミングアップのときに、通常、アビスパはアウェイのサポーターに向かっても挨拶しますが、今日は無観客でもやりました。何か事前に話でもあったのでしょうか?
「いえ、特にないです。みんなで『大きな声でやろう。声が通るぞ』って言って、カメラも回っていたので『カメラも見ているぞ、みんなに届けよう』って言って、みんなで大きい声で挨拶しました」

Q:PKを決められませんでしたが、ああいうことがあると勢いや流れが相手に行きがちですが、それにも拘わらず勢いを持って続けられたというのが今日のポイントだったと思います。失敗した後でもいけそうだなという感じがあったのでしょうか?
「PKを外してしまったんですけれども、フアンマも含めて全員が『切り替え、切り替え』と、いい声をかけてくれました。自分の中でも、自分のミスで失敗してしまったので絶対に取り返してやろうという強いメンタルを持って、その後からすぐに戦えました。その直後にフアンマにアシストして、フアンマがすごくいいゴールを決めてくれてとても嬉しかったです。結果として1ゴール、1アシストできたというところは、自分の中でPKを外した後のメンタルの切り替えは上手くやれたと思いますし、そういうところは自分の強みでもあるので、それを結果で表せたことはすごく良かったです。ただ、PKを外してチームに迷惑をかけてしまったのは事実なので、次の試合からもゴール、アシストというところにこだわって、チームのために戦っていきたいと思っています」

[中倉一志=取材・構成・写真]

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ