「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第32節 神戸-福岡】「チームが勝つために準備をして力を出すだけ」/ドウグラス/ボージャン

2021明治安田生命J1リーグ 第32節
2021年10月16日(土)16:03キックオフ
会場:ノエビアスタジアム神戸/11,301人
結果:ヴィッセル神戸 1-0 アビスパ福岡
得点:[神戸]ドウグラス(86分)

◎ドウグラス選手(神戸);
Q:改めてゴールシーンを振り返っていただきたいのですが、初瀬選手からのクロスボールをファーサイドで合わせるというのは、練習でやっていたことがそのまま出せたということでしょうか?
「練習はいつもやっていますし、練習のときのクロスというのは、速いボールだったり、流し込んで来たり、今日のような高いボールであったり、バリエーションがいろいろあります。今日はクロスのシチュエーションが(郷家)友太とのワンツーで抜け出したという形でしたが、ボールが深いところまでいったので、あの深いところからはああいうクロスの方が効果的だと思います。ちょっとボールが高く上がったのですが、自分には高さがありますし、高く飛べますから、それは自分にとってはアドバンテージでしたし、相手のディフェンダーよりも先に飛ぶことができたのでいけると思いました。そして上手く叩きつけることができました」

Q:監督から、この1カ月ほどコンデイションが良くなくてメンバーに入れなかったというお話をお聞きしました。久しぶりの出場でチームに貢献したいという想いが強かったのではないでしょうか?
「自分も含めて、どの選手も常に試合に出ていたいと思うものだと思いますが、監督がいつも言うように、どういう状況であれ準備し続けることが大事だと僕も思いますし、いつピッチに入るチャンスが来てもいいように、ずっと準備は続けていました。今日はゴールという形でチームに貢献できたことを嬉しく思いますが、自分は今までのキャリアの中で、どういう状況であってもチームのためにいつもやってきましたから、どんな形であってもチームに貢献したいという姿勢はこれからも変わらずに続けていくつもりです。ピッチの中にいても、ベンチにいても、あるいはスタンドで見ていても、その時の自分の100%でチームが勝てるように、自分に何ができるかということを考えてやっていこうと思っています」

Q:試合後のDAZNのインタビューでも仲間がいてのスポーツで、サッカーはチームワークだということをおっしゃっていましたし、いつもドウグラス選手はそうおっしゃっています。ストライカーは、どちらかというとエゴイストだという見方もあると思いますが、そうした考えというのはどういう想いからくるものなのでしょうか?
「自分が日本に来てからこういう考えを持ったわけではありません。それは自分がサッカーを始めた時から思っていることです。サッカーというものはGKからボールをつないで、味方の足をつないで自分のところにボールが来ます。FWが得点を決めるというのは特権ではありますけれども、自分たちのところにボールが来るまでに仲間がもっと大変な仕事をしているということを忘れないようにと思って昔からプレーしています。GKを含めてディフェンス陣が守ってくれないと自分のところにはボールは来ないわけですし、今日も同じように仲間がつないでくれて、仲間のおかげで点が取れたと思います。例えばチームがタイトルを取ったときに、1人だけが輝かしいタイトルをもらうとか表彰されるわけではありません。関わった全員がタイトルを手にすることができるし、チャンピオンの称号を得られるわけで、タイトルを取ったときに関わった選手全員に未来の扉が開かれる、評価が上がる、価値も上がる、そういうスポーツなので、自分だけが1人でプレーするわけではありません。自分の考えはそういうところからきています」

Q:離脱している間に、武藤選手、大迫選手、郷家選手など、同じポジションの選手が得点を決めていたというところで、ご自身にとって刺激になるようなところもあったのでしょうか?
「力のある選手がチームに入ってくる、そして彼らが活躍するということはチームにとっていいことだと思うので、それに対して刺激を受けるだとか、モチベーションが上がるというのは自分の中にはありません。自分はどういう状況であれチームが勝つことを考えているので、そのために準備をして、出場機会がきたときに力を出す、それだけです」

◎ボージャン クルキッチ選手(神戸);
Q:初先発、イニエスタ選手とピッチで共演した率直な感想を聞かせてください。
「先発で出られて良かったです。チームメイトと試合時間を重ねていくことが自分にとって何よりも必要なことだと考えているので、今日のような試合は、自分にとっても、チームメイトにとっても、相互理解を深めるためにすごくいいことだったと思います。特に前半はフルでプレーしましたけれども、相手はあまりスペースを与えてくれないチームでしたが、その中で自分もチームの中でのフィーリングを感じながら、いくつか良い感じでチームメイトと連携を取れたところもあったので、そういったところを伸ばして、さらに出場時間を重ねていって、さらに相互理解を深めていければと思っています」

Q:イニエスタ選手との連携も含めて感じたことや、これからできそうだと思われる部分を教えてください。
「一緒にプレーできて嬉しいです。イニエスタ選手と一緒にプレーするとすごくやりやすいというか、それは自分だけではなくて誰でもそうだと思いますが、イニエスタ選手は自分のプレーをやりやすくしてくれる選手だと思います。先ほども言ったように、今日の相手はなかなかスペースを与えてくれるチームではなかったんですけれども、その中でも連係プレーはいくつかできたと思いますし、目を合わせるだけで何をしたいかというのを理解し合える選手がピッチの中にいるということは、自分にとってはすごく心強いです」

Q:チーム内のアタッカーのポジション争いは非常に激しいものだと思います。その中で、これから先発を取っていくために必要なことは、どんなところになるのでしょうか?
「ここに来る時に、既に今シーズン素晴らしい戦いをしているチームだということは知っていましたし、シーズンの初めから戦い続けているチームメイト、FWのポジションにも選手が多いという状況下ではありますが、自分はチームに貢献して何かプラスアルファを与えたいという気持ちで来ました。その中で、多くのFWがいることは確かなんですけれども、それぞれのFWに異なる特長がありますから、その中で監督にチャンスを与えられたときにしっかりと結果を残すということが重要かなと思います。また自分のポジションというのは決してFWだけではなくて、他のポジションもいろいろできると自負しているので、与えられたポジションでやっていくということです。そして今自分は良い感覚でプレーできているので、それを大切にして今後もチームに貢献するために頑張っていきたいと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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