「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第20節 磐田-福岡】「本当に難しいゲーム中で選手たちが良くやってくれた」/長谷部茂利

2022明治安田生命J1リーグ 第20節
2022年7月6日(水)19:03キックオフ
会場:ヤマハスタジアム/5,043人
結果:ジュビロ磐田 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]山岸祐也(52分)

◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「1-0と最少失点の勝利でしたが、失点が続いていた中での0失点だったので、失点しなかったことがまず一つ良かった。危ない場面もありましたが身体を張って守ってくれました。また、組織としてボールをハーフウェイライン近くで取る場面もありました。良い攻撃にならなかったところもあったんですけれども、意図したところもできていたというふうに思っています。勝負ですし、勝ち点も近いですし、本当に難しいゲーム中で選手たちが良くやってくれたと、そういうふうに思っています」

Q:今日は立ち位置を変えて臨まれましたが、その狙いと評価をお願いします。
「まず自分たちが攻守にわたってやりたいことを、もう少しできるように、同時に相手に自由にやらせないということ。ジュビロさんはボールを動かしながら、ライン間でボールを受け、出し、背後を狙ってくる、そういうプレーが得意ですね、上手です。なので、それをやらせないように、自分たちの立ち位置も少し変化させながらということでした。初めてやったわけではないので、今日のようなギリギリの出来ですけれども、対応できるんじゃないかなということで、今日の立ち位置にしてみました。0失点なので、危ない場面はありましたけども、まずまずの評価というか、できたのではないかなというふうに思います。修正ポイントはいくつかあると思うので、また映像を見て、選手たちと修正して次に挑みたいなと思います。また同じような立ち位置でやるかもしれませんし、修正したいなと思います」

Q:今日の試合は開幕戦のゲームと似ているなと思いながら見ていました。最後のところで開幕戦との違いをどう見せるかというところだったと思いますが、そういう意味で、何か意識されたことはありましたでしょうか?
「まず似ているということは私も同感です。差はありません。大きな差はない。小さな差だと思います。点数を取った、取らない。それだけでした。開幕戦では最後にセットプレーの流れから失点したんですけれども、それを同じことを繰り返さないということです。流れの中から危ない場面が何回かありましたけれども、それも含めて、セットプレーでジュビロさんには良いキッカーがいます。そのキッカーに対してのプレッシャーはかけられないので、中でどうにかゴールキーパーを中心にうまく守れたんじゃないか思います。少し修正、修正を重ねて、そういうミスがありませんでした。前節はセットプレーから失点しましたけれども、そういうところをしないように、相手の大柄な選手も入ってきますし、ボールもどんどん入ってきますし、時にセットプレーだけじゃなくてね、いいプレーも相手にされていましたけれども、どうにか凌いだなと。評価も含めて良かったなと思っています」

Q:今日は山岸選手が攻撃のアクセントになっていました。彼の評価をお願いします。
「評価はマックスです。一番良いと思います。点数も取りました。ルキアンがアシストしたプレーも良かったと思います。ただ、得点者とアシスト者が評価されがちですけども、我々は今日見ていただいた通り、全員がボールに対してピッチの中で連動して攻守にわたって動くということがやれているので、全員が良かったのかなというふうに思います。その中でも山岸は役割を全うしてくれて、驕ることなく自分のプレーでチームを引っ張る、そういうふうに映っていますし、本人もそういうところを心がけていると思います」

Q:リードしてからフアンマ選手と金森選手を送り出しましたが、その意図は攻撃の圧をかけながら守るということだったのか、前から守備をするということだったのか、それとも両方だったのか、いかがでしょうか?
「両方です。攻撃もしたいし、守備ももっともっと機能してほしいと。スイッチを入れるポジションですから、そういうところを伝えて、彼らもやってくれました。攻撃のところで良い場面を少し作ったので、もしかしたらという場面もありましたけれども、あれぐらいの能力はあるので、継続してそこで点数を決められるようにと思いますし、もっともっと後ろの選手にひとつ役に立つような守備、そういうところも含めて両方を要求して、それを全うしてくれました」

Q:今は下位と呼ばれるグループの中で戦い、あるいは残留争いと言われていますけれども、僕なんかは、アビスはもっともっとやれると思っていますし、そういう意味で言うと、長谷部さんの中での期待と現状の課題、それから、伸びしろというか、このシーズンの中で、どういうふうに持っていけば上に行けると考えていらっしゃいますか?
「月並みですけれども、勝点差がそんなにない、下位、中位、上の方は少し離れていますけれども、上位同士でも勝点が近いですね。引き分けも含めて、そういうシーズンになっていると思います。ですから、これまでも言っていますが、今日みたいなゲームを勝てること。ギリギリのゲームを引き分けに持っていくこと。前節は逆転されて1-2の状態から2-2に追いつきました。そういうゲームで勝点1を取るということ。そういうことが非常に大事になってくると思います。残りゲームが少なくなっていけばいくほど、勝点1だったり、勝てるゲームをしっかり勝つ、今日のように1点を取ってリードしたので、これを勝てるゲームに持っていく。そこで引き分けてしまったら、これは難しくなるし最後に笑えないと思うので、今日みたいなゲームできちんと勝点3を取るというのが大事だと思います」

Q:2点あります。3バックは広島戦以来で、前回は3バックの相手にミラーゲームを仕掛けたということだったと思いますが、今日は相手に対するリアクションという意味で立ち位置を変えたのかということと、今後、ベースという形ではなくオプションとして3バックを考えているのかということを教えてください。
「まずリアクションではないです。守備をすることがリアクションとか、そういうふうに捉えられがちなサッカー界ですけれども、守備をすることがまずアクションです。攻撃することもアクションだと思います。なので、リアクションではなくて、先ほども言いましけれども、自分たちがやりたいことをするために、それは攻撃だけではないです。守備でも同じように考えて両方です。相手に自由にやらせない、やりたいプレーをさせないようにということです。先ほども言いましたけども、ジュビロさんはサイドバイタルでボールを受けるのが上手なチームです。それをさせないためにはそこに人が居ればいいんですね、簡単です。そういうことをしただけです。今後もというところで言うと、個人的には好きなのは4バックで、これはずっと言っているんですけれども、試合をやるにあたっては、4だったり、5だったり、3だったり、自分自身で考えて、コーチと選手と相談しながら、一番勝点を取れる立ち位置とか、システムとか、そういうことを考えています。自分のエゴとか我儘とか、やりたいことだけではなくて、勝点を取らなければいけない仕事ですね。なので、そこに特化して、これからもオプションとして選んでいきたいと思います」

Q:今日はサイドの攻防がキーポイントだったというところで、久しぶりに先発した柳選手が素晴らしかったと思います。このタイミングで彼を起用した意図を教えてください。
「チームに合流してから練習を重ねて、少しずつチームに馴染み、彼の良さが出せるようになったということです。今日のところで言うと、アシストして欲しかったなというのが私の気持ちですが、それに近い活躍をしてくれたと思います。うまく周りとコミュニケーションを取り、攻守にわたって繋がりながらできていたのではないかなと思います。少し足を少し気にしていたので、最後はそれで代えました」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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