【Jクラブ戦術フォーカス/ガンバ大阪】窮地のガンバが出すべき「最適解」とは? 意欲的な3-5-2で描けている復活の絵を完成させるために必要なこと
活発だった今夏の移籍市場で、最も影響を受けたと考えられるガンバ大阪。急激なチーム編成の変化に対応するのは至難の業だが、復活の絵はしっかりと描かれている。あとは、残り少ない時間で最適解を見つけられるかどうかだ。ガンバの戦術に徹底フォーカスする。
移籍市場の活況に翻弄されてしまったガンバ大阪
今季の出来事の1つとして、夏場の移籍市場の活況がありました。ヨーロッパへの若手選手の移籍が相次ぎ、国内間の移動もいつになく多かった気がします。Jリーグは否応なしに世界の移籍市場に組み込まれているということですね。先日も、J2の徳島ヴォルティスの19歳、藤原志龍がポルティモネンセ(ポルトガル1部)に移籍しています。J2からの海外移籍はこれまでにもありましたが、まだ国内で名も知られていない選手が移籍するようになっているのは象徴的な出来事ですね。
そうした急激な変化はJ1のチーム作りにも影響を与えていくと思われます。ガンバ大阪はすでにそうなっている。ファン・ウィジョ、中村敬斗、食野亮太郎が移籍しています。中村と食野については、試合に出て活躍するようになったと思ったらもういなくなっていたという感じ。過去にも宇佐美貴史や井手口陽介、堂安律の例があり、活躍した若手が早期に移籍する傾向はありましたが、今季は明らかにタイミングが早くなっています。
インサイドハーフ2人はJでは攻撃的な布陣も…まだ見えぬ決定版
G大阪は伝統の4-4-2で開幕しました。アデミウソン、ファン・ウィジョの強力な外国人2トップを後方から日本人選手たちが支援。このクラブに受け継がれてきた1つの形といえます。その後、各選手のポジションは変化していますが、ベースは4-4-2でした。ファン・ウィジョ、アデミウソン、遠藤保仁、倉田秋、小野瀬康介、三浦弦太、キム ヨングォン、東口順昭という主力メンバーは変わりません。
一方で、世代交代もテーマでした。ベテランには安定感があるとはいえ、G大阪には有望な若手もひしめいていて、将来を考えてもある程度は意識的に若手を育てていく必要があります。
大きな変化があったのは第12節の大阪ダービーでした。
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