西部謙司 フットボール・ラボ

札幌は同じ過ちを繰り返しているのか? 5試合勝利なしを止めるために必要なことはシンプル【月刊「北海道コンサドーレ札幌」vol.4】

西部謙司のフットボールラボでは、これまでのレギュラーコンテンツにプラスして、毎月1つのクラブを重点的に取り上げて週1回程度のペース(月4回程度)で特集していきます。題して「マンスリー・クラブ・フォーカス(MCF)」。8月は北海道コンサドーレ札幌を大特集です。特集の最終回は横浜FM戦を中心にここ数戦の戦い方を徹底総括です。リーグ戦5試合勝利なしを止めるポイントはどこにあるのか。

5試合勝ちなしの原因はどこにある 

12節のサガン鳥栖戦が延期になり、13試合目が第29節の横浜F・マリノス戦ということになっています。

横浜FMには第7節で3-1と快勝した札幌ですが、その後4試合で勝利がありません。2-3ヴィッセル神戸、1-3清水エスパルス、1-6川崎フロンターレ、1-1大分トリニータ。そして、横浜FM戦も1-4。

どの試合も点はとれていますが、それ以上に失点が多い。スタートはゼロトップ、後半からFWを投入し、さらにどんどん攻撃カードを切っていくのが、このところの流れになっています。相手にリードされて攻撃に傾いた結果、守備の強度が落ちる。マンマークなので、それがそのまま失点につながるということかと思います。

全然学習していないじゃないかと思われるかもしれませんが、札幌は得点して勝とうとするチームです。失点を恐れるより、得点の可能性を大きくしたい。ですから、問題は失点よりも得点が少ないことです。ただ、やはり大量に失点してしまえば勝てないわけで、攻撃カードを切った場合でも守備の強度をある程度はキープできないと、このパターンは繰り返されるだろうと容易に想像できてしまうところに現在の悩みがあると思います。

マンマークで制御できないと顕在化するデメリット 

前回対戦では効果的だったマンマークも、今回の横浜FMとの再戦ではあまり通用していませんでした。

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