西部謙司 フットボール・ラボ

進化する川崎フロンターレの守備。Jリーグ最強のハイプレスが機能するメカニズムを解明する【Jラボ】

今週のJラボは川崎フロンターレのハイプレスを徹底解剖。圧倒的な強さは攻撃だけでなく、極めて合理的な守備にも要因がありそうです。

試合平均0.9失点の堅守

 17試合の折り返し地点で44ポイントの川崎フロンターレが首位を走っています。5ポイント差でセレッソ大阪が追っていますが、現在の勢いからするとそう簡単には縮まらないでしょう。川崎の平均失点は0.9の少なさ。C大阪が平均0.8失点と双璧ですが、両者の守備戦術は対照的です。

 C大阪は引き気味にゾーンを埋める機能的な守備、川崎は前線からのハイプレスでの早期奪回という違いがあります。

 今季はハイプレスが戦術的な傾向として出てくるのではないかと予想していました。昨季、GKも含めた自陣からのビルドアップが傾向として出ていましたので、今季はそれに対する守備方法としてハイプレスを打ち出してくるのではないかということです。

 昨季からハイプレスに定評のあった横浜F・マリノスのほかに、鹿島アントラーズ、北海道コンサドーレ札幌などがハイプレスに積極的に取り組んでいるようです。他のクラブも状況によっては前線から圧力をかけていこうとしています。その中で、川崎は最も効果的なハイプレスを行っているのではないでしょうか

キーワードは「攻守のトライアングル」

 川崎のハイプレスが機能している要因は1つではないでしょう。切り替えの速さ、プレー強度、プレスを外されたときなどのカウンター対策など、複数の要因がありますが、その中であえて1つあげるならトライアングル形成になるかと思います。

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