圧倒的で面白いマリノスのスタイル。不変の哲学と3-4-3の破壊力【月刊「横浜F・マリノス」vol.1】
西部謙司のフットボールラボでは、これまでのレギュラーコンテンツにプラスして、毎月1つのクラブを重点的に取り上げて週1回程度のペース(月4回程度)で特集していきます。題して「マンスリー・クラブ・フォーカス(MCF)」。10月は横浜F・マリノスを大特集です。特集第1回目はホームのヴィッセル神戸戦を総括。内容で圧倒しながらも不運に泣いた敗因と、昨季同様のシステムのマイナーチェンジがどうチームに作用しているのか、アンジェ・ポステコグルー監督のもと、ブレずにつき進むトリコロールの現在地をうらなっていきます。
機能している3-4-3。内容は圧倒的で面白い
今月のマンスリー・クラブ・フォーカスは横浜F・マリノスです。
昨季と同じ4-2-1-3システムを基本的に採用していましたが、現在は3-4-3に変更しています。第14節の川崎フロンターレに1-3で敗れた後からですね。
優勝した昨季も、途中でシステムとプレースタイルをマイナーチェンジしています。昨季はそこから勢いが増していったのですが、今季はまだそこまでの結果は出ていませんね。
第20節のヴィッセル神戸戦も2-3で敗れています。4連勝の後、サガン鳥栖に1-1、そして神戸戦と波に乗り切れない感じです。ただ、内容は圧倒的ですし面白いスタイルなので今月は横浜FMの動向に注目していくことにしました。
3-4-3というと、アルベルト・ザッケローニ監督が日本代表に導入しようとして、とうとう断念したのを思い出します。代表は集中的に活動できないので、馴染みのないシステムを定着させるのは難しかったのでしょう。また、当時の攻撃の二枚看板だった本田圭佑、香川真司と3-4-3の相性もよくなかったと思います。
横浜FMのほうは機能しています。それなりの難しさやリスクもありますが、少なくとも攻撃面ではうまくいっていると思います。
凄まじかった攻撃。神戸戦の失点の仕方は大きな問題ではない。変わらぬ「弱点」に変わらぬ哲学で解決を目指すアンジェ・ポステコグルー監督らしさとは?
神戸戦で興味深いのは、3バックのセンターに扇原貴宏を起用したところですね。
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