西部謙司 フットボール・ラボ

鹿島アントラーズ上昇気流の「正体」。ザーゴ監督は改革路線を捨てたのか?【月刊鹿島vol.1】

西部謙司のフットボールラボでは、これまでのレギュラーコンテンツにプラスして、毎月1つのクラブを重点的に取り上げて週1回程度のペース(月4回程度)で特集していきます。題して「マンスリー・クラブ・フォーカス(MCF)」。11月は鹿島アントラーズを大特集です。特集第1回目は横浜F・マリノス戦を総括しながら、鹿島が開幕当初のザーゴ改革路線で突っ走っていたらどうなっていたのか占います。

鹿島の上昇気流は本物なのか?  上田綺世の進歩、エヴェラウドの圧倒的な存在感

11月のMCFは鹿島アントラーズです。3日(火)に行われた前倒しの第31節では、横浜F・マリノスに3-2と逆転勝ちしております。

試合数にばらつきはありますが、暫定順位は5位。一時は最下位に沈んでいたぐらいですから、かなり持ち直しましたね。

開幕から4連敗していたときは、ザーゴ新監督の色が鮮明でした。ビルドアップをしっかりやることと、ハイプレスですね。しかし、それが裏目に出ていました。その後、8~9月の7連勝で一気に浮上。このころには、初期のザーゴ色はかなり弱まったように感じました。いってみれば通常の鹿島に近くなったかなと。もちろん監督の方針がすべてなくなったわけではなく折衷案といいますか、ほどほどのセンに着地した感じ。

それが改革を諦めた結果なのか、もともと折り合うつもりで着地点を見つけたのか、そのあたりはよくわかりません。現象的には極端なハイプレスはしなくなりました。しないのか、できないのかははっきりしませんが。

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