Jリーグのサッカーはなぜ「距離感近め」なのか? 川崎フロンターレにつながる狭小攻撃の歴史と必然【前編】
歴史は連綿とつながっている。川崎フロンターレを筆頭にJの強豪にショートパス主体のサッカーが多いのは必然ともいえる。狭小攻撃での崩しは、ある意味、日本サッカーの結晶、伝統芸である。来たし道のターニングポイントを振り返りながら、やがてくる未来をうらなっていく。
日本には馴染まなかったオランダ方式
川崎フロンターレが相変わらず強いですね。前回、川崎の至近距離でのパスワークについて取り上げました。川崎に限らず、Jリーグの傾向として、あるいは日本の特徴として、距離感近めというのはあると思います。
単純に技術的な問題はあるのでしょう。例えば、過去に何人かのオランダ人監督が指揮を執っていますが、上手くいかないときは距離感の問題があったと記憶しています。
オランダのサッカーは基本的にプレースメントで、ポジションをあまり動かさないんです。4-3-3ならウイングはタッチライン際に張っていて、フィールドを広く使ってボールを動かしましょうという考え方。そのほうが1人1人の持てるスペースは大きくなりますから。
ただ、これが日本で上手くいかないのは人と人の距離が長すぎるから。
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