西部謙司 フットボール・ラボ

なぜ川崎フロンターレと他チームの差はこんなに広がったのか?「戦術」では追いつけない決定的な違い

なぜこんなに強くなったのか? 川崎とその他のチームの差は、戦術でも継続性でもない。彼らが追求したあるテーマにこそ、強さの根源があり、これからもしばらく一強時代が続く可能性を示唆している。彼らはまだまだ強くなる。その理由とは?

その他のチームとの差はむしろ広がっている 

木曜日に行われた第22節、川崎フロンターレが名古屋グランパスを4-0と撃破しております。この段階でナニですけど、今季も独走態勢に入ったといっていいんじゃないでしょうか。

昨季よりも差は詰まるのではないかと予想していたのですが、そうでもないですね。むしろ川崎とその他の差は広がっているかもしれません。

堅守の名古屋が前半で3失点でした。レアンドロ・ダミアンがポストプレー、ヘディングシュートと大活躍。2点目の、家長昭博のクロスを決めたヘディングなんかはズルイですよ。競っていたのが吉田豊ですから。一番身長差のある選手のところで勝負していました。ズラタン・イブラヒモビッチがよくやる手ですけど。

名古屋はなぜかボールホルダーへのプレッシャーがなかったですね。ただでさえ川崎の選手は上手いので、自由に判断させたら止まりません。もちろん、そのつもりはなかったのでしょうけど結果的にそうなっていました。

名古屋は監督不在でしたし、試合の流れでこうなることはあるわけですが、それにしても内容的にけっこう差がついてしまいました。川崎はACLもあるので、このまま突っ走るかどうかはわかりませんが、現時点で図抜けているのは確かです。

川崎が手にした常勝のサイクル。「戦術」でおしまいだと追いつくのは難しい 

川崎は初優勝の2017年からの4年間で3回の優勝です。プレーの質でも他を引き離している印象があります。他チームもレベルアップしているのですが、川崎のペースに追いつけていません。

なんでこんなに差がついたのか。

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