清水エスパルスが見せたビジャレアル方式の守備。相手の「個」を消すしたたかな戦法とは？

2021年05月28日 17時01分　
カテゴリ：ＦＣ東京 • Ｊクラブラボ • 清水エスパルス
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ヨーロッパリーグを制したビジャレアル。奇しくもロティーナ率いる清水エスパルスがビジャレアル方式でFC東京を完封した。両者に通じる相手の「個」を消す戦い方とは？

相手の「個」を消す守備でFC東京を完封

ビジャレアルがEL優勝しました。人口５万人の小さな街のクラブに初のビッグタイトル。PK戦決着とはいえマンチェスター・ユナイテッドを下しての戴冠にファンの喜びもひとしおでしょう。

ビジャレアルは本当に小さい閑静な住宅街で、駅なんかほぼ線路とホームしかありません。広場も狭かったです。ただ、お金のないクラブではない。現在のロイグ会長はセラミック業界の大立者で世界有数のビリオネアーなんです。補強や育成整備などに尽力して、ここまで強いチームを作ってきた。スモールではあるけれどもリッチなクラブなんですね。

ユナイテッドとの決勝は120分間で１－１でした。先制したのはビジャレアル、後半に追いつかれましたが、120分間ほぼ膠着した展開。で、これは明らかにウナイ・エメリ監督の狙いどおりです。ユナイテッドのアタッカーは上手くて速いですから、スペースを与えたらやられる可能性が高い。そこで、４－４－２のコンパクトなブロックでユナイテッドのFWが走れるスペースを消していました。

第16節の清水エスパルスの戦法がビジャレアル方式でした。個の能力が高いFC東京のアタッカーにスペースを与えず、膠着した流れに持っていっています。結果は３－０ですが、３ゴールは運も味方したところはありました。ただ、クリーンシートは目指していた結果ではないかと思います。

浸透するロティーナ流。支配率36％でシュート20本は是か非か？

５連敗の後に連勝して、息を吹き返したFC東京は田川享介、ディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトンの速くて強いアタッカーが並びます。マンチェスター・ユナイテッドのグリーンウッド、カバーニ、ラシュフォードみたいなもんです。

対する清水は４－２－３－１（守備時は４－４－２）でコンパクトに守ります。まあ、定石といえばそうなのですが、片山瑛一を右サイドハーフに起用したのがポイントでしょうか。

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