イニエスタ・システムで輝いた神戸のファンタジスタ中坂勇哉。絶滅危惧のダイヤ型4-4-2はなぜ破綻しなかったか?
現在は非主流となったシステムをなぜ神戸は採用しているのか? ネックとなる欠点を神戸はいかにして覆い隠そうとしたのか? そしてスペインのファンタジスタから神戸のファンタジスタへのバトンタッチで見えた可能性とは?
かつては主流だったダイヤ型4-4-2 が「絶滅危惧システム」になったワケ
第21節、ヴィッセル神戸と湘南ベルマーレ。神戸のフォーメーションは中盤を菱形に組む4-4-2でした。アンドレス・イニエスタを活用する方法として4-4-2の可変をやっていましたが、このところはこれのようです。
ただ、前半40分でイニエスタが負傷交代してしまっています。交代した中坂勇哉が良かったのでこのまま続けるかもしれませんが、たぶんイニエスタありきだと思うのでどうなるかはわかりません。ともあれ、MFをダイヤモンド型にした4-4-2は現在かなり珍しいフォーメーションなので、今回はこれを取り上げてみます。
Jリーグが開幕した1993年時点では、このダイヤ型4-4-2は主流でした。2トップが全盛だったのと、そこへパスを供給するトップ下は花形ポジションでした。ドウグラス、古橋亨梧、イニエスタを活かすにはうってつけともいえるかもしれません。アンカーにはセルジ・サンペール、左右の山口蛍、郷家友太も運動量があって攻守に働けます。メンバー的には合っています。
ただ、現在これを使うチームがほとんどないのは、それなりの理由もあるわけです。
ダイヤ型4-4-2の欠点と神戸の“整え方”
12分、湘南が先制点をゲットします。この神戸の失点シーンにはダイヤ型4-4-2の弱点がそのまま表れていました。
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