西部謙司 フットボール・ラボ

浦和が直視すべきは「惨敗のスコア」ではない。ポジショナル・プレー対決で神戸が圧勝できた2つの必然

5-1と大差がついたヴィッセル神戸と浦和レッズの上位対決。明暗を分けたのは、わずかなズレだった……。この試合における神戸の勝因と浦和の失敗の本質を読み解いていく。

問題点は明確……浦和は落胆の必要なし 

31節のヴィッセル神戸vs浦和レッズは、いわゆるポジショナル・プレー勢同士の対決でした。結果は5-1で神戸の圧勝。意外なほど大差がつきました。

前半で攻守に主導権を握った神戸が3ゴールを奪い、試合を決めています。後半は3点差ということもあって浦和が攻め込む時間もけっこうありましたが前半が致命的でしたね。

前半に神戸が優勢だった理由は2つあります。まず、浦和のハイプレスが全くハマらなかったこと。前からプレスしてハマらなければ守備に隙ができるのは当然です。もう1つは、逆に浦和が神戸のハイプレスを外せなかったこと。ビルドアップに失敗することが何度もあった。つまり、ポジショナル・プレー対決で神戸に完敗していたことになります。

似た者同士の試合が大差になることはわりとよくあります。

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