西部謙司 フットボール・ラボ

チャンスなのにゴール前の人数不足しがち……2強・川崎と横浜FMもまだ追求できていないJの「伸びしろ」【総括と来季展望】

激闘の2021シーズンが終わりました。西部謙司のJラボでは今シーズンの総括をしつつ、一足早く来シーズンを展望してみました。

川崎、横浜FM、神戸、浦和、鳥栖……続くポジショナル・プレー勢の優位 

2021年シーズンのJリーグも終了。J1はいわゆるポジショナル・プレー勢の躍進が目立ちました。川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸がトップ3を占め、浦和レッズ(6位)、サガン鳥栖(7位)が順位を上げています。

もちろんポジショナル・プレーを採り入れているから必ず勝てるわけではなく、徳島ヴォルティスと大分トリニータは降格しています。ただ、全体にポジショナル・プレーの考え方は程度の差はあれ全体に浸透してきたと思いますし、上手く活用できているチームが上位に来る傾向は出ていました。

最終節はその1、2位対決がありました。横浜FM対川崎の結果は1-1。レアンドロ・ダミアンと前田大然が得点王を分け合うことになったわけですが、さすがにこの試合はレベルが高く今季のJ1らしい内容でもありました。ただ、今回はあえて来季への課題というところに焦点を当ててみたいと思います。

なぜJリーグはペナルティーエリアに入る人数が不足しがちなのか? 

川崎と横浜FMはポジショナル・プレーを活用できているという点でもJ最高の2チームでしょう。得点数では横浜FM82点、川崎81点。3位の神戸と鹿島アントラーズが62点ですから頭一つ抜けている2チームになります。

ただ1つ、気になるところがありまして。チャンスのときのペナルティーエリア内の人数です。ヨーロッパのトップクラスのポジショナル・プレー勢との違いですね。

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