【川崎フロンターレ展望】J1王者が背負う不条理な「宿命」。カギを握るアンカー瀬古樹に課せられる試練とは?
押しも押されもせぬ優勝候補の川崎フロンターレ。そんな絶対王者にも期待と不安が交差する。カギを握るアンカーとGKというポジションと新戦力を中心に新シーズンを展望する。
育てて・売って・勝つ……川崎が背負うJ1王者の「宿命」
あけましておめでとうございます。Jリーグはシーズンオフ、開幕までは少し時間がありますから、昨年までのチーム状況と移籍を加えながら新シーズンがどうなりそうか。チームごとに考えてみたいと思います。
まずは連覇の川崎フロンターレ。今のところあまり補強の動きがありません。大きいのは瀬古樹を横浜FCから獲得したぐらいですかね。瀬古は横浜FCでキャプテンを任され、攻守に大車輪の活躍でしたから、移籍はするだろうとは思っていました。ポジションはアンカーでしょうか。
どのチームも、何となく人手不足になりがちなポジションというのがあります。川崎の場合は右SBとアンカーでしょう。SBのほうは山根視来がいれば問題なしですが、エウシーニョが抜けてからしばらく穴埋めに苦労していたように、山根が抜けるとまた人を探すことになりそうなポジションです。アンカーのほうは昨季に名古屋グランパスからジョアン・シミッチを獲得しましたが、シーズン途中で橘田健人に代わりました。
2020年は守田英正がアンカーでした。その前の2019年は4-2-3―1の2ボランチだったので田中碧、大島僚太、下田北斗のうち2人という感じ。4-3-3になってから守田が定着したのですが移籍したのでシミッチを獲得したわけです。ただ、シミッチはそんなに守備が固いというタイプではない。橘田のほうが機動力あります。ただ、橘田はたぶんもう1つ前のMFなんでしょう。
そこで瀬古を補強したわけですね。ただこれ、上手くいったらいったで守田の二の舞になる可能性大だと思います。早ければ夏場にヨーロッパに持っていかれるかもしれませんし、2年目はないかもしれない。逆にハマらなければそれはそれで問題ですしね。
J1王者なのに、というかJのチャンピオンだからこそヨーロッパ移籍を常に計算に入れなければいけない。育てて売って勝つという究極のクラブ運営を余儀なくされている感じがします。
瀬古樹に求められる「キャラ変」。旗手の穴は埋めることは可能
川崎のようなボールを握りたいチームにとって、アンカーはカギを握るポジションになります。アンカーとGKですね。
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