杉井颯がユース選手との対談にこめた思いとは?
先月28日に行われた「トップチーム・U-18オンライン対談」は杉井颯からの申し出によるものだった。その経緯、伝えたかった思いをあらためて聞いてみると、彼のなかの柏レイソルの存在の大きさを感じさせるものとなった。まだ二十歳になったばかり、サッカー人生の大半を柏で過ごしてきたのだから、それも当然だろう。真摯な受け答えのなかに日本有数の育成組織の教えの一端が垣間見えた(インタビューは5月30日)。
このチャンスを無駄にしてほしくなかった
ーーこの企画を発案したのはなぜ?
「自分が高校生、中学生だったときにこういう機会はなく、トップチームの選手は憧れの存在、目指すべき存在という感じだった。いまは思うようにサッカーができないので、もっとユースの選手に憧れをもってもらうというか、夢をあきらめさせない、そして再開したときにみんながいいプレーをできていたらいいなという思いを込めてやらせてもらった」
ーー16人の金沢U−18選手と話をしてみて率直な印象は?
「真面目な子が多いのかな。でも僕もユースの立場だったら緊張すると思う。いろんな質問をしてくれて、本当は1時間の予定だったのに2時間近くになった。そこはみんなの真面目さが表れている」
ーー対談のなかで「こんな機会はもうないぞ」と何回も言っていた。
「僕と作田選手という組み合わせの機会はこれ1回きりかもしれない。それにこの対談も最初から決まっていたわけではなく、いまの状況もあって急遽決まった。この機会を無駄にするのか、チャンスと捉えるのかは各々の気持ち次第。みんなにはこの機会を無駄にしてほしくなかったので、何回か言った。その気持が伝わったのか、2回、3回と質問してくれる子もいた」
ーー金沢に加入してまだ数ヶ月。さらに育成型期限付き移籍なのでいつ離れるかもわからないなかで、そこまでの思いをもてるのはどうして?
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