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【無料記事】無駄にはできない6年ぶりの天皇杯切符。試合の入りに注意し、どんな形でも勝利あるのみ【天皇杯1回戦ノースアジア大戦プレビュー】

福島ユナイテッドFCは5月21日(土)13:00~、とうほう・みんなのスタジアムにて天皇杯1回戦ノースアジア大戦に臨む。

6年ぶりに出場が決定してからはや3週間。本当に苦労してつかみ取った天皇杯への切符を無駄にするわけにはいかない。まず1回戦、しっかりと勝利して、2回戦のJ1浦和レッズ戦に駒を進めたいところだ。

この試合はどんなメンバーで臨むかと、相手の出方が大きな鍵を握ることだろう。

1.勝利を優先しつつも、出場機会の少ない選手にチャンスも与えたい

天皇杯はノックダウン方式で、シンプルに負けたら終わりという大会形式だ。得失点差が考慮されないので、どんな形でも良いので勝てば良い。極論を言うならば内容的に全く見るべきところがなくても、1点でも相手より多く取るなり、延長戦またはPK戦で勝つなりしても、勝ちは勝ちである。とにかく勝利が最低条件の試合となる。

相手については後述するが、福島県予選準決勝で対戦した東日本国際大と同じ東北大学サッカーリーグ1部に所属し、開幕戦で東北ではトップクラスの仙台大に引き分けたことを考えると、そんなに簡単に勝てる相手ではないと思われる。

どんなメンバーで臨むか難しいところだが、リーグ戦出場機会の少ない選手ばかりで臨むのは厳しいと思われる。ある程度リーグ戦で先発出場を重ねたメンバーを中核に据えて臨む形になると思われる。

ただ、今後のリーグ戦での選手層を厚くしたいと考えると、リーグ戦で出場機会の少ない選手を何人か先発起用しておきたいところでもある。服部年宏監督がどんなメンバーを選択するかも注目の一戦と言えるだろう。

2.初出場のノースアジア大は急速に力をつけてきたチーム

対戦相手のノースアジア大は天皇杯初出場となる。過去何年か秋田県予選決勝に進出しながら、社会人チームに敗れる悔しさを味わってきたが、ようやく出場を果たした。

2019年に横浜F・マリノス、ガンバ大阪、柏レイソルなどで監督を務めた早野宏史総監督が就任し、地道な強化を図ってきた。そして昨年東北大学サッカーリーグ2部北で優勝し、1部昇格も果たしている。さらに1部昇格後は、何度もリーグ優勝してきた仙台大相手に引き分け、となると、それなりの力を持ったチームだと考えて良いだろう。

ここ数年はかなりの強化を図っていることもあり、1~2年生の公式戦出場も多い。天皇杯秋田県予選決勝で2ゴールを挙げたMF内垣祥一(2年、清明学院高出身)、1ゴールを挙げたFW李昌禧(3年、SC相模原U-18出身)などは昨年も多くの試合に出場しており、脅威になる存在と言えそうだ。李は高校1年時桐蔭学園高、2年時ベガルタ仙台ユース、3年時SC相模原U-18とさまざまなチームを渡り歩いたストライカーで、仙台ユースの時に見た限りは、フィジカルの強さがありポストプレーも得意な選手だった。

また、リーグ戦の仙台大戦で得点しているDF櫻井陽斗(2年、帝京長岡高出身)は、帝京長岡高に籍を移した高校2年の途中までベガルタ仙台ユースに所属していた。ベガルタ仙台ジュニアユース、ユースではFWやサイドハーフを務めていた選手で、攻撃センスは高い。

集まっている選手の質も比較的高いと考えられ、注意して戦いたい大学チームだ。

とはいえ、この天皇杯に向けて「自分たちのサッカーが、ずっと積み上げてきたものが一つあり、今日の試合でも出せたところがあるので、自分たちからアクションを起こしてサッカーをしていきます。相手が大学生だろうと、勝って浦和になろうと、自分たちのやることをしっかり出せるようにと考えています。」と服部監督が語る通り、これまでの積み上げを出して戦うということは変わらない。質の高い選手を揃える大学チームであっても、相手をしっかり見て、スペースを突いてゴールを目指すということは変わらない。相手を侮ることなく、丁寧に戦って、勝利をつかみ取りたい、

(5月21日は天皇杯1回戦ノースアジア大戦後の監督・選手コメントをお送りする予定です)

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