「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【読者Q&A】ジョルジーニョがフラメンゴ監督に就任した理由をどう見る!?/ 田中滋が真摯に回答(2013.3.25)

Q1.20日(水)の練習で極端な負荷をかけた理由は?

フィジカルの強化はもう少し必要なのは事実だと思います。ただ、それは最近の試合の後半で失速してしまうことの直接的な原因ではないと思います。

もし体力を数値化することができるのであれば、昨季よりもいまの時点のほうが数値は高いと思います。それにも関わらず、毎試合のように足が止まってしまう理由は、どうやら守備にあるようです。監督からは、ボールが動くたびにポジションの微調整が求められています。それは、以前に指揮を執っていたときと変わらないもののようですが、昨季のジョルジーニョ監督のサッカーとは180度違うものなので、なかなか頭と体を切り替えるのが難しいようです。選手は神経をすり減らしながらポジションを調整し戦っているため、どうしても試合のなかで休む時間が取れていないようです。そのためいつも同じテンションで気を張っているため、最後は息切れしてしまうようです。

それをある程度予防するためにも、シーズン途中でもフィジカルの負荷はかけていくのだと思います。また、今週の試合であまり出場機会がなかった選手を起用することも関連があると思われます。

Q2.4月10日に対戦する新潟のチーム状況は? 鹿島のするべきことは?

先日、新潟対大宮の試合に取材に行って参りました。大宮とは3月30日に、新潟とは4月10日のナビスコ杯第4節で対戦します。どちらも直近に試合があるということで、両チームのチーム状況を見てきたのですが、どちらもあまりいい状態とは言えませんでした。

大宮は守備は堅いですが、攻撃は左MFのチョ・ヨンチョルの突破頼み。ズラタンらも良い動きでパスを引き出していましたが、ゴール前での迫力は今ひとつ。唯一の攻撃パターンは、ヨンチョルが左サイドからカットインし、それと交差するように中央からゴール左に走るFWにスルーパス、というものでした。チーム状態が変わらなければ、この得点パターンを潰してしまえばそこまで苦労することはないと思います。新潟のFWはクロスに強いタイプではなかったので大宮のCBが困る場面は少なかったのですが、精度の高いクロスが入ればダヴィ・大迫の強さが生きると思われます。

新潟もまた苦労しているようでした。チームの状態が良くないこともあり、ボールを追い越していく動きは左SBのキム・ジンスのみ。ボールは保持しても、動きに連動性や多彩さがないため、シュートで終わる回数は少なく、大宮のカウンターを食らうことが多かったように思います。ただ、CBのキム・クナンが昨季で自信をつけたのか、攻守に存在感を放っていたのが印象的でした。これまであまり評価していなかった選手でしたが、少し考えを改めたいと思いました。

Q3.岩政の「野沢のせいだ」発言について。冗談というのはもちろんわかるのだけど、ふたりの関係性を知りたい。

二人は同学年ということもあって非常に仲が良いです。神戸にいるときも、ときどき電話があったみたいですよ。

Q4.ジョルジーニョのフラメンゴ監督就任をどう見る?

どうやらクラブの会長が替わり、ジーコよりの体勢になったそうです。それでジョルジーニョが監督に呼ばれたのではないでしょうか。こんなに早く監督に復帰するとは思っていなかったので驚きましたが、とにかく、ブラジルでも期待の若手監督だと思うので活躍を期待しています。

Q5.水戸の鈴木隆行が絶好調。鹿島復帰を願う声も。可能性はいかに?

すばらしい活躍をしていますね。J2であのポストプレーと体の強さは規格外なのではないでしょうか。鹿島復帰を望む方もいるかもしれませんが、いまのところはなさそうです。

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