【レビュー】転機になるはずだった一戦、シーズンを左右する試合になってしまうのか/明治安田生命J1リーグ1stステージ第12節 サンフレッチェ広島戦(2015.5.17)
鹿島にとって広島は、2013年シーズンには目の前で優勝を決められ、さらに天皇杯でも苦杯を舐めさせられた対戦相手。並々ならぬ思いを抱くのは当然だ。しかし、それは広島からしても同じ。2014年シーズンに0-3、1-5と完膚なきまで叩きのめされた鹿島相手に3度も同じ目を見させられるわけにはいかない。試合はそんな程よい緊張感のなかで始まった。
序盤こそ広島にチャンスを与えたものの、前半45分のほとんどは鹿島が支配するすばらしい内容だった。なかでも特筆すべきパフォーマンスを見せたのが柴崎岳。相手のパスが乱れればボールを引っかけて速攻をつくりだし、中盤でパスを受ければつぎつぎとチャンスに繋がるパスを打ち込んでいく。守備の意識が高く帰陣の早い広島ディフェンスに最後の崩しだけは許してもらえなかったが、ゴールに繋がるパス、縦に打ち込むパスに課題を抱えていたのが過去の話と断言できるほど、柴崎は次々と広島の急所にパスを入れていった。ただし、残念ながらパスを受ける側が、いまひとつ精度を欠く。土居聖真のトラップが乱れカイオの判断が遅れると、たちまちチャンスは消えてしまい、前半はスコアレスで終了した。
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