「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【セレーゾの覚悟】理想を追うのか、勝利を求めるのか。セレーゾに突きつけられる決断(2015.06.10)

 ACLが終戦したことでリーグ戦に集中できる環境が整い、成績は一気に上向くのかと思われたが、その予想は完全に裏切られてしまった。チームの低空飛行は相変わらず続き、留飲を下げるような展開はなかなかやってこない。山形との試合はその極めつけのような内容となってしまった。

 しかし、だからといって今のチームがどうにもならない末期的な状況に陥っているのかといえば、そうではないと思う。確かに、追い込まれた状況なのは間違いないし、これ以上勝ち点を落とす試合を繰り返すようであれば、優勝争いどころか2012年のような残留争いに巻き込まれるだろう。一歩間違えば、あの変なプレッシャーに苛まれる日々が再び襲ってくる。それだけは何としてでも避けなければならないが、いまの状況から抜け出す方法が無いわけでもない。今、チームに欠けているのはとにかく自信。ポジションによって戦力のばらつきはあるかもしれないが、他クラブと比べても大きく劣るとは思えない。むしろリーグトップクラスの選手が揃っているはずだ。自信を持って戦うことができるだけで一気にチームは好転する。

 そう感じさせたのはガンバ大阪だった。それもガンバ大阪との試合ではなく、試合でのガンバ大阪の選手たちの振る舞いからだ。

(残り 2401文字/全文: 2924文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ