「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】勝負を分けるポイントを見極め、今季初の連勝を達成!/明治安田生命J1リーグ2ndステージ第5節 サガン鳥栖戦(2015.07.29)

 [3-4-2-1]の布陣に取り組んでいるため、相手のウイングバックを捕まえるのに若干の戸惑いが感じられたが、そこさえ抑えてしまえば豊田陽平を怪我で欠く鳥栖の攻撃力は半減する。鹿島のサイドハーフが深い位置まで下がって対応することが徹底されると、相手の前半のシュート数が2本だったことが示すとおり、それほど危うい場面はつくられなかった。

 ただ、サイドハーフが下がってしまうと攻撃に残る枚数はトップとトップ下の2枚のみになる。重心が後ろに下がりすぎている印象もあったが、鹿島が相手のサイドを封じてしまうと、途端に鳥栖のパスミスが増えだす。すると、前に残るのが土居聖真はではなく本山雅志である意図がなんとなく見えてきた。パスを引き出し、敵の間で受ける能力に長けた本山がいれば、良い形でボールを奪えばチャンスをつくれる。押し上げが早ければ本山のスルーパスが威力を発揮することもできるだろう。サイドハーフにダイナミックに動き回ることができる金崎夢生を選んだことも無関係ではなかっただろう。

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