【特別コラム】打倒!可変システム。組織的な守備のレベルアップがJリーグ全体を向上させる/2016チーム編成・連載第11回(2015.12.24)
これまで鹿島には全く縁のないクラブワールドカップでサンフレッチェ広島が3位になった。準決勝でアルゼンチンの強豪リバープレートには敗れたものの、3位決定戦で広州恒大に逆転勝ちを収めるなど、堂々たる戦いぶりだったように思う。短期間での連戦に耐え得るだけの戦力と自信を得たことは、来季も広島のサッカーを力強く底支えすることだろう。
バルセロナとリバープレートの決勝戦を見て感じられたのは、前線からのプレッシャーの質がチームの戦いを大きく左右することだった。決勝でのバルセロナの2点目は速攻から生まれたものだったが、後半に入ってからリーベルは高い位置からボールを奪いに行くようになり、ペースを掴みかけていたところでビルドアップをミスし、一気にDFラインを破られスアレスに試合を決める得点を決められたもの。あのミスがなければ試合はもう少し違ったものになっていたかもしれない。選手個々の質の高さはもちろんだが、前からプレッシャーをかけることで副次的に生まれることへの対処や戦術の幅をどれだけ用意し、レベルアップできるかが、こうした舞台でも戦えるかどうかを左右していくだろう。その意味で、来季は石井正忠監督がシーズン当初からチームづくりに取り組むことができる(まだ、続投は正式に発表されていないが、その方向性は揺るぎないだろう)。どうやってチームをつくっていくのか非常に楽しみだ。
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