「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

☆無料記事☆【お知らせ】「サッカーマガジンZONE」で石井正忠監督のコラムを担当しました(2016.06.01)

 現在、ベースボール・マガジン社より発売されている「サッカーマガジンZONE」にて連載されている”指揮官の流儀”第2回の原稿で、石井正忠監督の記事を書かせてもらいました。

 基本的には石井さんへの1時間弱のインタビューをもとにした原稿ですので、石井さんの生の声がふんだんに紹介されています。

 

 

 総合誌という媒体の性質上、文字にしづらかったのでカットしたのですが、インタビューで石井さんは涙を見せた瞬間がありました。

 記事にもありますが、石井さんは基本的には私たち記者の質問に精一杯答えてくれます。その意図はぜひ雑誌を手にして読んで欲しいのですが、監督の性質を逆手にとって「いじわるな質問はなかったのですか?」と尋ねたときでした。石井さんは、昨季のヤマザキナビスコカップ決勝後に行われた記者会見を思い出し、言葉に詰まってしまったのです。

 そのときの質問は、長々としたものだったので全文は記憶していません。しかし、要約すると「前半はそれほど目立っていなかった小笠原が、後半は攻守にアグレッシブに動き、それが勝因になったように見えました」というものでした。

 質問が出た時点で、会見場全体の空気は”この人はなにを言ってるんだろう?”というものに変わりました。潰し合いだった前半から、小笠原満男のパフォーマンスはすばらしいものに見えていただけに、石井さんも困惑しながら「僕の中では(前半から)やってくれていたな、と思っています」と答えたことを覚えています。

 ただ、困惑したように見えたのは少し違ったようです。インタビューしたとき、改めてそのときのことを思い出し「どうしてそういう見方をするんですかね…」と、悔しさから感情があふれてしまっていました。

 

 

 勝負師としてはそれでは甘いのかもしれません。しかし、半年以上経った後でも、ましてや優勝した試合で出た質問、しかも自分に対する評価ではなく、選手が正当に評価されなかった悔しさを思い出し、涙する指揮官。選手たちが、どうして石井さんのために戦おうとするのか、その気持ちが少しだけわかった瞬間でした。

 また、石井さんはファン、サポーターを大事にする監督です。その原体験も原稿で触れているので、ぜひ、手に取ってみて下さい。

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