「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【コラム】久々の勝利の裏で、60分以降の戦いから見えた課題(2016.11.14)

 一体感のある戦いを取り戻し、神戸に2-1で勝利したことで、23日に待つチャンピオンシップに向けて弾みをつけることができた。「5連敗で向かうのと、連敗を止めて向かうのとでは全然違う」と昌子源は言っていた。柴崎岳、永木亮太不在のなか、ボランチで先発した三竿健斗のパフォーマンスもすばらしく、消極的な選択ではあったものの左サイドの守備も多少は改善。ファブリシオと山本脩斗の間で考えがずれてしまうことを避けるため、山本はボールに行くタイミングを遅らせ、まずは裏へのパスコースを消すことを最優先に変更。ボールへのプレッシャーは遅くなったが、守備が崩れてしまうこともなかった。

  ポジティブな要素が多かった試合ではあるが、相手のシステム変更から流れを失い、最後まで奪い返すことができなかったことを見逃すことはできない。小笠原満男が味方に送ったジェスチャーも「前に大きく蹴れ」という割り切ったものだった。前線でキープして、カウンターを狙う場面も数本しかつくれず、相手の勢いを削ぐほどソリッドな切れ味はなかった。チャンピオンシップに向けた課題をあげるとすれば、その点を避けて通ることはできない。

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