「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】苦しみながらも勝ってきた2試合が生きた劇的勝利/明治安田生命J1リーグ第27節 ガンバ大阪戦(2017.09.24)

 植田直通がゴールを決めた瞬間、2008年のジュビロ磐田戦で岩政大樹が決めたあの光景が思い起こされた。拳を握って吠えまくる植田に選手たちに次々と選手が抱きついていく。歓喜に揺れるゴール裏。決まったのは逆のゴールだったし、あのときはFKで今回はCKだった。ボールが蹴られたサイドも増田誓志のボールは左からだったが、永木亮太のは右サイドから。試合時間も今回は19時キックオフ。あのときのように虹が見える時刻ではなかった。

 それでも、圧倒的に攻めながらなかなかゴールが割れない展開が続いたのも、すべてはあの瞬間のためのお膳立てだったとしか思えない。すべてがピタリと合致していくかのように、永木亮太が蹴ったボールは植田直通の頭を捉え、それまで渾身のセーブを続けていた東口順昭の脇をスルリと抜けた。もともとそうなることが決まっていたかのように“必然のゴール”が生まれ、劇的な勝利で鹿島が勝点3を掴んだ。

 

 

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