「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

鹿島と相思相愛のレアンドロ。ここまでの全得点を振り返る【コラム】★無料記事★

 大岩剛監督が就任してからのチームを象徴する選手が2人いる。一人は出場停止の1試合を除きフル出場してきた三竿健斗。そして、もう一人がレアンドロだろう。ここまで金崎夢生に次ぐ11得点を決め、リーグ全体でも8位にランクする結果を見せている。前節の浦和レッズ戦でも勝負に決着をつけたのはレアンドロのゴールだった。

 そこで、11/21現在までの11得点すべての映像を並べてみた。

 

 

 シーズン途中、石井正忠前監督からチームを引き継いだ大岩監督がやったのは「まず大前提としてある攻撃へのアグレッシブさを思い出させた」ということ。ゴールシーンを並べてみると、それをレアンドロは非常によく実践していることがよくわかる。

 パスを出して前の選手を追い抜いていく。そうしたアクションを起こし続けることが得点に結びつく。レアンドロの得点映像は改めてそのことを教えてくれるはずだ。

 

 過去、このクラブでの年度別得点者ベスト5を並べてみた。選手によっては複数のポジションをこなしているため、MF起用の選手に限定することは難しいが、主にMFでプレーした選手を太字にしてある。これを見てもレアンドロの11得点(11/21現在)は非常に価値が高い。

 

【93年】 アルシンド(22得点) 黒崎(11得点) ジーコ、長谷川(9得点) サントス(8得点)

【94年】 アルシンド(28得点) 長谷川(21得点) 黒崎(10得点) レオナルド(7得点) 増田忠俊(6得点)

【95年】 レオナルド(17得点) 長谷川(16得点) 黒崎(11得点) ジョルジーニョ(8得点) 増田忠俊(6得点)

【96年】 長谷川(12得点) マジーニョ(11得点) 黒崎、レオナルド(6得点) 真中、柳沢(5得点)

【97年】 マジーニョ(22得点) ビスマルク(11得点) 黒崎(10得点) 柳沢(8得点) 長谷川(7得点)

【98年】 柳沢(22得点) 長谷川(14得点) マジーニョ(9得点) ビスマルク、真中(6得点)

【99年】 柳沢(9得点) ビスマルク(7得点) マジーニョ(6得点) 平瀬(5得点) 小笠原中田、長谷川(4得点)

00年】 平瀬(11得点) 本山、柳沢(6得点) 中田(4得点) 小笠原、名良橋、ビスマルク(3得点)

【01年】 柳沢(12得点) 中田(8得点) 小笠原(7得点) 鈴木、ビスマルク(6得点)

【02年】 エウレル、柳沢(7得点) 中田(6得点) アウグスト、秋田、小笠原(4得点)

【03年】 小笠原、平瀬(7得点) フェルナンド(5得点) エウレル、本山(4得点)

【04年】 小笠原(7得点) 鈴木、フェルナンド(5得点) 岩政(4得点) 金古、深井、本山(3得点)

【05年】 アレックス・ミネイロ(15得点) 小笠原11得点 野沢(10得点) 本山(5得点) 岩政、深井(4得点)

【06年】 アレックス・ミネイロ(10得点) 野沢(9得点) 田代、フェルナンド(7得点) 深井、柳沢(4得点)

【07年】 マルキーニョス(14得点) 岩政、興梠、田代(6得点) 野沢、柳沢(5得点)

【08年】 マルキーニョス(21得点) 興梠(8得点) 小笠原(5得点) ダニーロ(4得点) 田代、野沢、本山(3得点)

【09年】 マルキーニョス(13得点) 興梠(12得点) 野沢(7得点) 岩政(4得点) 大迫、小笠原(3得点)

【10年】 マルキーニョス(11得点) 興梠、野沢(8得点) 大迫(4得点) イ・ジョンス、岩政、小笠原、中田(3得点)

【11年】 田代(12得点) 岩政、野沢(6得点) 大迫、増田誓志(5得点)

【12年】 興梠(11得点) 大迫(9得点) ドゥトラ(8得点) 遠藤(6得点) 岩政、ジュニーニョ、本山(3得点)

【13年】 大迫(19得点) ダヴィ(10得点) 遠藤(7得点) 野沢(4得点) ジュニーニョ、中村、山村(3得点)

【14年】 ダヴィ、遠藤(10得点) カイオ、土居(8得点) 柴崎(6得点)

【15年】 カイオ(10得点) 金崎(9得点) 赤崎(7得点) 遠藤、土居(6得点)

【16年】 金崎(10得点) 鈴木、土居(8得点) カイオ(5得点) 遠藤、柴崎、中村、山本(3得点)

 

 現在、パルメイラスから期限付き移籍で鹿島に来ているレアンドロ。パルメイラスは現在3位に付けており、レアンドロのポジションには選手もいる。復帰しても出場の機会は少なく、パルメイラスとしてもレアンドロのことを高く評価する鹿島に完全移籍させることはやぶさかでは無いはずだ。

 今季、もしこのまま優勝できれば、このタイトルはクラブがさまざまな部分で蓄積してきたノウハウの結晶と言えるだろう。まだ24歳の若いブラジル人選手と相思相愛の関係を築けたことも、過去の蓄積があるからだ。

 一時代を築いたレオナルドやビスマルクはコンスタントに結果を残してきた。レアンドロにも今後さらなる活躍が期待される。

 

 

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