「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

最初で最後のタイトル奪取へ/【プレビュー】明治安田生命J1リーグ第34節 ジュビロ磐田戦

 前節の柏戦後、ホーム最終戦の挨拶をするため選手・監督がピッチに一列に並んだとき、小笠原満男はアップ姿のままだった。他の選手たちがベンチコートを羽織るなか、短パン姿で立ち尽くすキャプテンには明らかに怒りの表情が浮かんでいた。

 こういう大一番で決めるのが鹿島であり、それを何度も成し遂げてきた38歳のベテランにとって、満員で膨れ上がったカシマスタジアムに集まったサポーターに優勝を届けられなかったことは受け入れがたい結果。マイクの前に立つのが選手会長ではなくキャプテンだったら、怒りで言葉は出てこなかったかもしれない。試合間隔が空こうが、審判がハンドを見逃そうが、なにがなんでも勝つのが“鹿島”なら、いまのチームはまだそこまで到達していない。小笠原が醸し出す怒りは、このチームがまだまだ成長の余地を残していることを感じさせる。

 

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