「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

スルーパスの数に見るシーズン毎の変化/【コラム】★無料記事★

 2017年は“脱・小笠原”に失敗しただけでなく、“柴崎ロス”にも苦しんだ1年だったようだ。

 鹿島のボランチには数多くの仕事が任されているが、その重要な役割の一つがゲームメイクである。攻撃のリズムをつくるだけでなく、ゲームのリズムを読み、相手がスキを見せた瞬間にトドメを刺す。守備的な役割よりも攻撃の中心を担ってきた。

 近年、小笠原満男は泥臭い役を受け持つようになり、柴崎岳にチームの舵取りを任せるようになっていた。相手の背後に抜ける選手へパスを通すスルーパスの数は、”柴崎>小笠原”という図式になっていた。

 エルゴラッソが毎年シーズン終了後に発売しているエルゴラッソ総集編に掲載されている鹿島のペースを見ると、その変遷がよくわかる。残念ながら2015年はスルーパスの項目がないため、そこだけ抜け落ちてしまうのだが、それでもボランチの柴崎がチームで重要な役割を担っていたことがよくわかるだろう。

 

■スルーパス

2014年 順位 名前 総数 成功率
1 遠藤 康 97 56.70%
2 柴崎 岳 88 54.50%
3 土居 聖真 78 57.70%
4 小笠原 満男 55 49.10%
5 カイオ 53 54.70%
2016年
1 遠藤 康 109 52.30%
2 金崎 夢生 99 44.40%
3 柴崎 岳 89 48.30%
4 土居 聖真 68 52.90%
5 鈴木 優磨 61 52.50%
2017年
1 土居 聖真 80 50.00%
2 西 大伍 78 55.10%
3 遠藤 康 74 47.30%
4 レアンドロ 67 58.20%
5 レオ シルバ 50 50.00%

 

  そして、今年だ。当然、注目するのは柴崎の代わりにボランチにおさまったレオ・シルバの数字となる。その数字は柴崎に比べると大きく劣った。サイドに相手を広げつつ中央を崩そうとした大岩監督がやろうとしたサッカーにおいて、ボランチからのスルーパスの数が少ないことは攻撃のパターンを限定してしまったことだろう。特に、33節、34節は、サイドからのクロスにしか攻撃の糸口を見出すことができず、手堅く守る相手ゴール前をこじ開けられなかった。

 2016年のデータを見返してみると、新潟でプレーしていたレオ・シルバの数字はそこまで柴崎に見劣りしない。

 過去の数字と見比べると他にも多くの発見があるだろう。悔しい1年だったからこそ振り返るべきものがある。

エルゴラッソ イヤーブック 2017 J1・J2 リーグ シーズンレビュー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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