「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

昌子源と植田直通。二人の絆/【プレイヤーズファイル】

もしかしたら、まだ実感が湧いてなかったのかもしれない。会見の壇上に据えられた椅子に座る昌子源の様子は、どこか表情が硬かった。口をモゴモゴさせたり、遠くを見てみたり、素直に喜びを表すわけでもなく、どういう顔をしたらいいのか戸惑っているように見える。むしろ、あまり感情を表に出さない植田直通の方が自然体で座っていた。

ただ、なんとなく座りの悪い表情だった理由はすぐに明らかになった。

「このたび代表に選んでいただいて光栄に思っていますし、まず鹿島を代表してがんばってきたいというのが一つ」

感謝の言葉を口にしたあと、口にしたのはここにいないチームメイトのことだった。

「この合宿で鹿島からは三竿選手も選ばれていたので、健斗の分もしっかりがんばって、あいつの分もしっかり背負ってがんばっていきたいなと、まず思いました」

 

 

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