「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

最高のスタジアムがつくった最高の勝利/【レビュー】AFCチャンピオンズリーグ2018決勝第1戦 ペルセポリス戦

 割れんばかりの歓声のなか、ゴールを決めたレオ・シルバが手招きすると次々と選手が折り重なっていった。決勝での先制点の貴重さは誰もがわかっている。もちろん、待望のゴールが決まった喜びはあっただろう。しかし、それだけではなかった。

 レオ・シルバが振り返る。

「得点すれば嬉しいですが、その過程では全員が関わってきます。関わった人が喜ばないといけないし、全員が関わったのだから全員で喜ぼうという思いで全員を呼びました。みんなで喜びを分かち合うことは大切なことだと思います」

 結束力と一体感。このクラブが、そしてジーコが、最も大切にしてきた感覚を、大切な試合でこれほど強く感じられたことに身震いする。

 スタジアムの雰囲気は、殺気立った殺伐としたものではなく、不思議なほど温かく選手を後押しするものだった。それに応えるように、時間とともに力を発揮していった選手たち。

 AFCチャンピオンズリーグ決勝第1戦は、2-0という会心の勝利に終わった。

 

 

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