「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

ようやく見られた長所が噛み合う90分/【レビュー】明治安田生命J1リーグ第10節 清水エスパルス戦

 まさに有言実行だった。横浜FM戦後の土居聖真はこうだった。

「1-0になったときの戦い方が下手くそだったと思う。自分がもっとコントロールすればよかったとすごい思って。今日は取ったあと、すごいスペースがあるからカウンターに行きたくなっちゃって一発狙って、一発狙ってになっていた。それが通ればチャンスだったんですけど通らなかった。もっと俺がボランチくらいまで下りてつくって、もっとつくる時間をとってもよかった。俺しかやれる人はいないから。2トップじゃなくてトップ下よりも下りてボランチくらいまで下りた方がよかった。下手したら3ボランチでもよかった」

 中心に誰を据えて解釈するかで試合の見え方は変わってくる。もちろん、ボールを狩りまくった三竿健斗をメインにこの試合を語ることも可能だ。しかし、三竿は前節もすばらしいプレーをしており、それでもチームは勝利できなかった。

 それに対して土居聖真は対照的な2試合のパフォーマンスを見せていた。大岩剛監督から久々にトップ下を任された仙台戦ではボールをよく触って勝利に貢献すると、次の横浜FM戦はボールになかなか触れず試合も完敗、相手にペースを圧倒的に握られた。

 そして迎えた清水戦、土居は先制点をあげただけでなく、ビルドアップに加わりチームのパスまわしを促した。元気のない清水が相手だったとはいえ、その貢献度は高く、土居がつくったきっかけがピッチ全体に波及し3-0の勝利をもたらした。 

「俺しかやれる人はいない」

 その言葉どおりの有言実行だった。

 

 

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