「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

サブ組が見せた質。再現性の高い紅白戦/【練習レポート】

 サガン鳥栖に悔しい負け方をした次の週でもチームの雰囲気に重苦しさは皆無だった。これまでもそのタイミングが重なることは多かったが、少し嫌な負け方をすると不思議と何人かのOBがクラブを訪れ新鮮な空気を運んできてくれる。今回は、柴崎岳、昌子源、岩政大樹らがクラブハウスを訪れ、敗戦からの切り替えを容易にしてくれた。オズワルド・オリヴェイラの監督解任は残念なニュースだったが、その報を聞いて湧き上がる感情も含めて、これまで鹿島アントラーズというクラブが築いてきたものを実感させる。この伝統は守り継いでいかなければならない。

 今季もいくつかのクラブで監督交代が起きている。どういう部分を見て監督交代の必要性を感じるかはクラブによって違うだろうが、練習の雰囲気が大事な指標であることは共通するはずだ。チームに白けた空気が流れたときは危険信号となるが、今季になってからそうした雰囲気に包まれたことはない。結果に大きく左右されず、一定の幅のなかにとどまることができている。この日の紅白戦でも選手たちは集中した表情を見せていた。

 週末の対戦相手はガンバ大阪だ。遠藤保仁や今野泰幸らが先発から外れ、若い選手たちが起用されるようになった彼らは、前節のコンサドーレ札幌戦から[3-5-2]のシステムを採用している。当然のことながら紅白戦でもサブ組はその布陣で戦っていた。

 

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