「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

気づきを与えてくれる試合/【レビュー】天皇杯2回戦 北陸大学戦

 試合後、珍しく大岩剛監督が怒っていた。

「もうほんとに今日は厳しいことを言ってきました。これはここでは言いませんけど、見に来てくれたサポーターのみなさんに申し訳ない気持ちでいます。情けない試合でしたし、単純に北陸大の姿勢というものは我々には足りない姿勢だと思います」

 バルセロナからオファーが届いた安部裕葵に対しても厳しい言葉を投げかける。監督が個人名をあげて辛辣な指摘をしたのは昌子源以来ではなかろうか。あまり感情を出さず、淡々と言葉を紡いでいくことが多い大岩監督にしてはかなり珍しい光景だった。

「これは彼本人にも伝えましたけど、時差ぼけであったりコンディションの不良を差し引き、久しぶりのチームとのコンビネーションがうまくいかないことを差し引いても、これもチームとして目指しているもの、彼個人としてはコパ・アメリカでなにを見てきたのか、なにを体験してきたのか、そして彼は個人の目標としてどこを見ているのか、そういうものを前提として考えたときに、僕自身は非常に物足りなさが残った、と」

 しかし、逆に言うとそれだけ言葉が生きていた。いつもこういうコメントを聞きたくなる。

 

 試合は15分で終わってしまった。

 得点をポンポンポンっと3つ取ったまではよかったのだが、そこから完全にトーンダウン。ボールキープを意識するあまり、どんどん動きが乏しくなった。落ち着きを取り戻した北陸大が徐々にペースを取り戻すと、後半はまったくいいところがなく相手にも1点を献上してしまった。

 

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