「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

DF22安西幸輝:一陣の風/【家族の風景】

 最高の選手だった。サイコーと書いた方がいいかもしれない。いまでも加入会見の様子が忘れられない。

 ほっそりした内田篤人が体にフィットするタイプのユニフォームを着てもまだまだ余裕があるのに対し、安西幸輝のそれは横に伸びていた。よく目を凝らすと下腹部がぽっこり。明らかに脂肪がパンツの上に乗っていた。J2の東京ヴェルディから鹿島へ来た選手の一発目としてはなかなかのインパクトだった。

 

 

 ただ、嫌な印象はなかった。「やっちまいました」と明るく振る舞う様子は、鹿島にいないタイプの選手であることを感じさせた。なによりプレーが絶品。すぐにレギュラーを取り、日本代表に絡んでいく力の持ち主であることは明らかだった。そして、一陣の風のように鹿島を駆け抜けていった。

 

(残り 1400文字/全文: 1739文字)

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