「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

試されているのは、選手たちでありワタシたち/【練習レポート】

 非常にいい紅白戦だった。相手の狙いがどこにあるのか判然としないまま準備を重ねた広島戦のときとは違い、今回のビブス組は高いモチベーションと質を披露。サンペールを3バックの真ん中に起用し、高いボール支配からゴールを狙う神戸を十分に彷彿とさせた。主力組の選手たちは、神戸の攻撃をイメージすることができただろう。

 ただ、練習を終えた選手たちの表情は明るくなかった。紅白戦の内容から、神戸戦は厳しい試合になることが予想された。この状況で自信満々、明るく振る舞える選手がいたら、頭のネジが数本抜け落ちているのだろう。

 しかし、それを受け入れてしまう自分にもだんだん腹が立ってきた。なんでこんなに苦しんでいるのか。なんでこんなに自信がないのか。川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島と、2試合続けて望む結果を手にできなかったとはいえ、ここまで鹿島は勝点60を稼ぎ、3位に付けている。必要以上に卑屈になる必要はない。

 それに気づかせてくれたのは、頬までびっしりと黒髭に覆われたやさしい目をした男だった。

「ここまでやってきたからこそ優勝を狙える順位にいるし、別に下を向く必要はない。鹿島らしい戦いができれば、2勝できると思う」

 出場停止のブエノに代わり、久々に最終ラインに加わる犬飼智也は、変に力むこともなく、いつもどおりの様子で試合を迎えようとしていた。

 

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