「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

苦しみもがき、助けを求める選手たち/【練習レポート】

 リーグ戦は残り1試合。リーグタイトルを獲得することは不可能となったが、ひとまず来季のACL出場権を得るために3位を堅持したい。最終節の名古屋戦で引き分け以上の結果を残せば、4位の川崎Fの結果がどうであれ3位を確定できる。また、天皇杯の戦いも残っており、今季を無冠で終わるわけにいかない。神戸戦の完敗から心機一転、気持ちを切り替えて新たな目標に向かって歩み始めているかと思ったが、紅白戦を見るかぎり簡単にはいかなそうだ。

 やるべきことはわかっているはずなのに、チームの士気がまったく高まらない。ベクトルも一つにまとまっておらず、うまくいかないことを改善しようと躍起になれば空回り。逆に平静を装えば勝利への情熱を感じない悪循環。やることなすこと悪い方向へ出る泥沼にはまったような状態に陥っていた。

 このままではまずい。選手たちにすれば思うようなプレーができず、うまくいかなければいろんなことに怒りを感じるだろうが、そこに意識を引きずられてしまうと、なにもなすことができない。むかつくこともあるだろうが、そこは一旦隅に置き、もう一度闘争心に火を付ける必要がある。

 いま、チームは死んでいる。戦う意味を忘れてしまった彼らを蘇らせなければならない。

 

 

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