「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

サイドのレーンと中央のレーンでの再現度の明らかな違い/【レビュー】練習試合 コンサドーレ札幌

 コンサドーレ札幌との練習試合は、どこかモヤモヤした気持ちの晴れないものが残るものだった。そこで、ザーゴが率いていたRBブラガンチーノが属するRBグループの頂点に立つライプツィヒの試合を見てみた。選んだのはレバークーゼンとの上位対決である。 

 ライプツィヒもハイプレス・即時奪回を特長とし、やろうとしていることは鹿島と同じ部分が多い。そして、当たり前のことだが鹿島よりもチームとしての完成度は高く、選手の動きは連動性を伴っていた。特に、攻守においてチームが動き出すスイッチが明確。プレスをかけるスイッチ、ボールを奪ってから攻撃に動き出すスイッチ、どちらもONになるとチームが一斉にスピードアップしていた。それは対戦相手のレバークーゼンにしても同じだった。

 その目を持ったまま、すぐに鹿島と札幌との練習試合を見てみると改めて確認できることがいくつもあった。まず、想像していた以上に、意図した動きが取れている部分が多かった。「攻めの方は立ち上がりの25分間は非常によかったのではないかと思います」というザーゴ監督の言葉は間違っていなかった。ゴールには結びつかなかったものの、相手DFラインの背後を取る動きがいくつも見られた。なかでもアラーノがいい動きを見せており、彼が右サイドの崩しに加わると荒木遼太郎や広瀬陸斗の3人で良好な関係性を築き、フリックなどを活用して背後のスペースを攻略できていた。

 その多くが、楔→サポートへの落とし→3人目の飛び出し、という宮崎キャンプから取り組んできた定型の動きから生まれたものだった。

 ところが、サイドのレーンでは何度も見られた連動性が、中央のレーンでは激減する。名古新太郎がボランチに入るまで皆無だったと言っていいかもしれない。つまり、型が定まった動きを、ピッチの場所が変わると実行できない。プレー原則が本質的に理解されていないのでは、という疑念が、モヤモヤの正体だった。

 

 

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