「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

4月でも雪だらけだった長春/【コラム】追憶のアントラーズ(10シーズン⑤)

 これまで書きためてきた取材ノート51冊をふり返りの第23回目。

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 4月に入ると少しずつチームの勢いは減退していく。公式戦6試合を戦って3勝2分1敗(リーグ戦:1勝2分1敗、ACL:2勝)。メンバーもボランチから後ろのポジションはずっと固定。GK:曽ヶ端準、DF:内田篤人、岩政大樹、イ・ジョンス、新井場徹、ボランチ:小笠原満男、中田浩二という面々が起用され続けた。2列目は野沢拓也が出ずっぱりとなり、遠藤康が5試合で先発、フェリペ・ガブリエルが1試合で先発(フェリペ・ガブリエルは負傷を抱えていた)。FWも興梠慎三が固定でマルキーニョスが4試合、大迫勇也が2試合で先発していた。

 マルキーニョスが欠場したのは4月4日の仙台とのアウェイ戦でわずか15分の出場で一発退場したからだ。じつは、3月末にブラジルにいた父親が急死。一時帰国し、復帰戦となったのが仙台戦だったが、試合開始直後から気持ちの整理がついていないのは明らかだった。ささくれだった気持ちが相手選手へのラフプレーとなって発露してしまった。

 1-2で仙台に敗れたのがシーズン最初の敗戦だったこともあり、会見ではそれについての質問が集中した。そんなときオズワルド・オリヴェイラは非常に頼りになる指揮官だった。

「どのチームも負けたときはいろんな原因を探り出す。ましてやアントラーズは負けたことがなかった。みなさん、ここぞとばかりにいろんなことを書くと思う」

 そう言って先手を打った。

 

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