「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

ザーゴ式の肝はビルドアップ?/【練習レポート】

 7月4日のJ1リーグ再開が着々と迫っている。それに伴い、チームとして準備できるのはあと2週間となった。一度、試合が再開されると、今度はまとまった時間がまったく取れなくなり、次々と試合が進んでいくことになる。公式戦3連敗のアントラーズにすれば、再開初戦で勝つことができれば波に乗ることができるかも知れないが、そこでつまずくと立て直すのに更なる時間が必要となるかも知れない。

 苦労しないためには、残りのこの2週間でチームとしての完成度をどれだけ高めることができるかにかかっている。その精度の高さが今季のリーグ戦の結果を左右することになるだろう。

 リーグ中断前の公式戦3試合では、まだまだ粗が目立っていた。プレスとビルドアップのそれぞれについて、監督が求めるコンセプトは提示されたがとても消火し切れていなかった。特に、攻撃時のリスクマネジメントには改善の余地が大きく、ボールを失ったあと、カウンターを浴びてピンチを迎える回数は少なくなかった。

 ただ、アルビレックス新潟との練習試合(×4本、2-1)、ユースと紅白戦(×4本、10-0)を行い、次第に手応えを得ているのか、やるべきことが整理されてきたのか、選手たちのコメントからうかがえる様子は悪くない。

 新潟戦では右SHで出場していた名古新太郎は、少しずつ形が見えてきていると話す。

「新潟戦はめちゃめちゃ雨でサッカーにもならなかったのでどうにも言えないですけど、でもやろうとする形は少しずつ試合の中で出てきているな、と思います」

 

©KASHIMA ANTLERS

(写真の提供は、すべて鹿島アントラーズ)

(残り 1841文字/全文: 2514文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ