「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

4発大勝で改めて示された鹿島が目指すべきチーム像/【レビュー】明治安田J1第5節 横浜Fマリノス戦

鹿島アントラーズ 4-2 横浜Fマリノス

<得点者>

上田綺世×2、エヴェラウド、白崎凌兵

 

 

 ようやくの初勝利は4発大勝でもたらされた。DAZNで試合を見返していたらいつの間にか空が白み始め、時計を確認すると早朝4時半近かった。勝利は気持ちのよい余韻を残し、まだまだそれに酔っていたい気持ちもあったが、一方で昨日の試合をサッカーと呼んでいいのかわからない自分もいた。

 対戦型ゲームをやったことがある人は少なからず経験があるだろう。必殺技やハメ技で勝利を狙ってくる対戦相手がいることを。それが決まれば苦もなく相手を倒すことができるが、失敗すると目も当てられない状況に追い込まれる。ハイリスク・ハイリターンの戦い方はあっさり勝負が決まることが多い。

 今回の試合もそんな感じだった。相手はどんな状況でも同じことを狙い、こちらはそれを防げば自然と勝機が訪れる。虚々実々の駆け引きではなく、まるで手札や手牌をオープンにして、カードや配牌、出目がよかった方が勝つような戦い方を、果たしてサッカーと呼んでいいのかわからなかった。

 

 

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