「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

難しい時代の1年を終えて・2020年総括/【鹿島の流儀】

 2020年のシーズンが終了した。ACLは本戦に出場できず、明治安田J1は5位、ルヴァン杯は予選リーグ敗退に終わり、天皇杯は出場できなかった。そして、「最低限の目標」(鈴木満フットボールダイレクター、以下鈴木FD)と設定していた来季のACL出場権も獲得できなかった。4年連続の国内無冠はクラブワースト記録となってしまった。

 これだけ見ると大失敗のシーズンに見える。結果で評価されるフットボールの世界において、満足する結果は手にすることができなかった。

 ただ、未来を見据えて舵を切ったクラブの方向性は、まずまずの手応えを得られたのではないだろうか。

「アントラーズらしさや伝統、フィロソフィーというのを継承していくのがすごく難しい時代が来たという思いはしています

 鈴木FDはそう言って2020年に臨んでいた。増築や改築ではなく土台から建て直し、つくり直すことに着手した1年だったことを考えると、土台づくりさえ進まなかったり、土台が整っていないのに建築が始まってしまう危険性さえ考えられた。しかし、この1年を見る限り、これから待つ未来を十分に想像できる。コロナ禍という予測できない事態に見舞われながら、方向性を示すという意味合いでは一定の成果を上げたと言えるだろう。

 1年を戦い終え、鈴木FDも「だいたい予想したような展開になった」と振り返った。

 

©KASHIMA ANTLERS

 

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