「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

MF37小泉慶「行くなと言われたら行かないですけど、行けって言われたら行く」/【プレイヤーズファイル】

 小泉慶を連れてきたのは19年当時はスカウトだった熊谷浩二だ。柏で出場機会が少なかったことが気になっていたのかもしれず、もともと狙いを定めていたのかもしれない。確かなのは、出場試合のいくつかを現地で目にしていたこと。獲得を決めたとき、クラブハウスで顔を合わせた際にそんなことを立ち話ししたことを記憶している。そのときは獲得の詳細については尋ねても「いやぁ、僕はなにもしてないですよ」と照れ笑いして教えてもらえなかったが…

 いまになってみれば教えてもらう必要はなかったかもしれない。最近の小泉のパフォーマンスを見ていると、熊谷がどこに惚れたのか手にとるようにわかるからだ。その働きぶりは、まるで熊谷浩二が現役時代に見せていた働きそのものではないか。磐田とのチャンピオンシップの映像を観た中田浩二CROが「クマちゃんがすごい。どこにでもいる」と改めて驚嘆していたが、あの頃の熊谷の姿はいまの小泉にだぶる。

 前からボールを追いかけ、セカンドボールの拾い合いになれば味方を助け、相手のボランチがボールを持てば挟み込む。ボールを失ったとき空いているポジションがあればいち早く戻り、相手DFラインに囮でもいいから駆け抜ける。

「自分があそこで、例えば太郎とか聖真くんとかヤスさんとか、そこのポジションでやってますけど、僕がそれをやるというのは厳しなと思ったし、でも監督が求めてるのはそこじゃないと思った」

「あそこの位置で何ができるのかっていうよりかは、やっぱりきついことだったり、後ろに戻ってチームを助けるとかそういうのに徹しようとは思っていました」

「僕は本当に鹿島が勝つために、きついときにどれだけ助けるっていう部分だったり、攻撃でも守備でもアグレッシブにプレーできればいいなとは思います」

 コメントまで、熊谷が言いそうな内容だった。

 

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