「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

相手の名前に負けず、それを上回ってやろうという気概を/【プレビュー】明治安田J1第25節 ヴィッセル神戸対鹿島アントラーズ

 天皇杯長崎戦から中2日で明治安田J1第25節神戸戦を迎える。神戸の方が消化試合が1つ少ないものの、勝点41で並ぶ者同士の直接対決である。7位の浦和まで勝点差3の中に5チームがひしめき合っているだけに、足場を固めるためにも勝点3が欲しい試合だ。そして、相手も全く同じ思いだろう。

 神戸はここまでリーグ戦での連敗がない。安定した成績がいまの順位の礎となってきただけに、ここで崩れたくないという気持ちが強いだろう。8月9日に柏に敗れたあと、18日の天皇杯でも名古屋に敗れ、公式戦2連敗と後がない状況にかなり危機感が強まっている。そうした相手の心理状態をうまく突きたいところだ。

 鹿島のチーム状態は悪くない。リーグ戦で3連勝し、天皇杯長崎戦でも勝ったことで公式戦4連勝と勝ち続けている。選手を入れ替えても結果を得られていることで、チーム全体の雰囲気はよく、一体感も高まっている。中2日ではあるものの、肉体的にも精神的にもそこまで疲労を感じることなく試合に臨めるのではないだろうか。ただ、この時期の神戸のスタジアムは非常に蒸し暑く、コンディション的にも難しくなることが予想される。

 ただ、相馬直樹監督は、自分たちで変えられないものに意識を取られるのではなく、あくまで自分たち自身にベクトルを向けることに集中していた。

「自分たちが変えられないものにエネルギーを使っても仕方がない。もちろん相手の出方であったり、戦い方に対応するのも、もちろん大事なんですけれども、まず我々がしっかりと自分たちが持っているものを出し切る準備をしていく。中2日というなかで全体で準備してきてますけれども、いまできる最大限を、精一杯、力を合わせて出していけるようにする。そこのなかでそう言った意味で、我々がどれだけ仕掛けることができるのか、っていうことになると思います」

 

 

(残り 1162文字/全文: 1938文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ