「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

9日のトレーニングについての続き/【練習レポート】

 9日のトレーニングは紅白戦だった。戦力も、「主力」と「サブ」に明確に分けるのではなくシャッフルした形だったので、通常の試合前の紅白戦だけだとわかりにくい部分が見える利点もあった。今回は、そうした部分に突いてお知らせしたい。

 まず、一つ目が荒木遼太郎とアルトゥール・カイキの相性が良さそうに見える、ということだ。相馬直樹監督になってからエルゴラッソの予想布陣は多くの場合で[4−2−3−1]で記載している。おそらく並びとしてはザーゴの時によく使われていた[4−4−1−1]と変わらないのだが、トップ下を務める荒木はかなり自由に動くことが許されている。時にはビルドアップを手伝うことも多く、先日取材に応じてくれた安西幸輝からも「1トップ気味」という言葉が聞かれた。正直どちらでもいいのだが、荒木はFWの一人というよりは中盤の一人としての役目を果たす時間が多く見えるため、[4−2−3−1]で記載している。

 ただ、紅白戦を見ても分かったと思うが、守備の時に荒木が下がると1トップは本当に孤立してしまう。せっかくボールを奪い返しても前線には上田綺世やエヴェラウドしかおらず、基本的に彼らは数的不利を強いられているため、ボールを収めるのは非常に難しい。それでも上田はその役目をこなしてしまうことが多いのだが、できる限り彼をサポートする選手が必要になる。

 そこでカイキだ。

 

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