「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

レオとピトゥカの縦関係が圧倒的な前半をもたらす/【レビュー】明治安田J1第37節 鹿島アントラーズ対サガン鳥栖

日付が変わっても美しい光景が何度もリフレインする。

試合後、鳥栖サポーターへの挨拶を済ませた小泉慶は、まっすぐ反対サイドの鹿島ゴール裏に駆けていった。遠慮や気恥ずかしさで尻込みしてしまう選手、自分の見え方や見せ方を気にしてしまう選手もいるなかで、純粋に感謝を伝えようとする彼の行動に、鹿島サポーターもすぐさま反応する。多くの人が立ち上がって拍手を送り、小泉は深々と頭を下げた。

涙を拭う小泉に遠藤康を先頭にした元チームメイトたちが次々と駆け寄る。たった2年の在籍ながら、彼が見せた“日常”は間違いなく鹿島の礎となっていた。今季もコロナ禍で行動が制限され、クラブハウスで行われる練習をサポーターは見ることができず、メディア公開も週に一回。それを知ってか、選手たちはことあるごとに率先してカメラに収まってきた。小泉を囲んでの記念撮影も、もしかしたらそうした日々の延長として起きた出来事だったのかもしれない。それでも、鹿島が大切にしてきたものが十分に伝わってきた。

 

 

試合も、前半は今季一と思わせる内容だった。鳥栖の出足が悪かったとは思わない。それ以上に鹿島がよかった。特に、圧倒的だったのはディエゴ・ピトゥカ。アウェイでの対戦では途中出場だったブラジル人助っ人は、高い技量で鳥栖のサッカーを崩してしまった。

 

 

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