「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

まずまずの試合内容ながら期待の3人は輝けず/【レビュー】YBCルヴァンカップGS第4戦 セレッソ大阪対鹿島アントラーズ

1トップ・2シャドーの前線に両SHがいて、アンカーの位置には三竿健斗という並びでいうと[4−1−4−1]のような新たな“ヴァイラー・システム”が導入された。1トップに入ったのは染野唯月ではなく上田綺世。前日のオンライン会見には染野が出てきたため当然先発で起用されると思ったのだが、レネ監督のチョイスは上田の1トップだった。

相手は[4−4−2]だったためそのままの並びだと前からプレスがかからない。序盤は相手CBから長いボールを蹴られ、上門知樹に繰り返しDFラインの背後に飛び出されたが、ある程度捕まえることができたことでペースを渡さない。荒木遼太郎か土居聖真のどちらかが前に出るタイミングを掴み出すと次第にバランスも取れ始め、25分前後からは相手陣内で連続攻撃を仕掛けていく。

その中で生まれた先制点。爆発的なスピードで突破を図ったとき、止められるCBはJリーグにいるのだろうか。上田綺世がこうしたプレーを見せてももう驚かなくなったが、かつて大迫勇也に感じた怪物ぶりを凌駕し始めた印象さえ受ける。落ち着き払ったチーム2点目のゴールもすばらしかった。

 

 

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